早漏(PE)とは
早漏は別名Premature Ejaculation(PE)と呼ばれています。
『男性性機能障害』の一種であり、性交時に本人の意思よりも早く射精してしまう状態を一般的に早漏とされています。
重症の場合は、膣への挿入前、または勃起しないままに射精が起こってしまいます。
早漏の症状
早漏と呼ばれる症状で国際的な定義は以下の3つです。
①性行為時の射精が毎回、膣内挿入前もしくは挿入後60秒以内に起こる。
②膣内挿入中に自分の意志で射精を遅らせることが不可能な状態である。
③性行為時に射精が早いことがストレスや苦痛に感じ、自ら性行為を避けるようになる。
挿入時60秒以内に射精してしまう場合は単純に早漏とされていますが、挿入時間が60秒以上の場合でもその時間が短いと感じストレスになっている場合も早漏だと言えます。
早漏の男性の約20%が加齢とともに症状がより重症化すると言われています。
早漏の原因
①過敏性早漏
過敏性早漏とは、ペニスやその付近に少しの刺激を受けただけですぐに射精してしまう状態です。
運動をよくする人・年齢が若い方・包茎気味の方に多く見られがちです。
通常の場合は、性的な刺激が脳に伝達された後に身体が射精の準備を始めます。しかし、過敏性早漏の人はペニスの神経が極度に敏感なため、脳で性的刺激を感じる前に外部からの刺激だけで性的興奮度がピークに達し射精してしまいます。
②心因性早漏
心因性早漏とは、外的刺激がなくとも性的な場面や性行為に関係する想像をするだけでペニスが勃起し、重症の場合だと外的刺激を受けなくとも想像や妄想だけで射精してしまいます。
心因性早漏は、過去の性行為のトラウマやストレスが原因と考えられています。
過去の性行為で早く射精してしまった経験があり、「次の性行為でもすぐに射精してしまうかもしれない」という気持ちが強いストレスとなり、交感神経を活発化させ、興奮状態になりやすく勃起・射精しやすくなってしまいます。
また心や体をリラックスさせてくれる脳内物質、セロトニンが不足している場合も性的興奮状態になりやすくなってしまい、早漏になることがあると言われています。
③衰弱性早漏
衰弱性早漏とは、加齢や筋力の衰えが原因で発症されやすいと言われています。
男性の場合、年齢を重ねると男性ホルモンが減り射精管閉鎖筋(射精をコントロールする筋肉)が衰弱し射精が我慢できなくなってしまいます。
また衰弱性早漏の場合、射精する勢いも弱くなります。
40代、50代ぐらいの中年以降の男性に多く見られる症状となっています。
早漏(PE)の治療法
現在、早漏の治療法は様々な方法があります。
①薬物治療
早漏を防止する成分として「ダポキセチン」というものが存在します。
世界60ヵ国で認可されている内服薬になり、脳の興奮を抑制するセロトニンの量を増やすことによって射精時間を延長する効果があります。
②射精リハビリテーション
自らマスターベーションをし、射精するタイミングをコントロールする方法になります。射精の直前に刺激を止め、射精感が収まったら再び刺激を与えるというのを繰り返します。
③カウンセリング
医師とのカウンセリング療法になり、過去のトラウマやストレスが要因で早漏になっている場合は精神的な問題が解決され早漏が改善される場合もあります。