女性ホルモン分泌のための3つの対策
更年期に向けて減少するホルモンを補う

ホルモンとは

体内で様々な臓器、器官の働きを調節する重要な体内物質です。
骨や筋肉の成長やエネルギーの代謝、血圧、食欲や摂取した食べ物の消化などもすべてホルモンが影響しています。

このホルモンがしっかり働かないと、体調不良はもちろん、体に様々な不調を及ぼします。

ビタミンなどは外から食べ物の栄養として簡単に摂取することができますが、ホルモンは基本脳や様々な器官や臓器でつくられます。

例として挙げるならば“インスリン”や“アドレナリン” “セロトニン”もホルモンのひとつです。

現在発見されているホルモンの種類はなんと100種類以上と言われています。

ホルモン量は血液中のごく僅かです。
例えるなら、50mプールいっぱいにしてスプーン1杯程度です。

少量のホルモンですが、それでも効果を十分に発揮します。

男性ホルモンと女性ホルモンがありますが、男女共に両ホルモンを持ち合わせています。

ホルモンはバランスがとても重要です。
必要以上に多くても、少なくても健康に影響を与えます。
このホルモンバランスは、人体に大きく影響するとても重要な役割をもつ体内物質です。

女性ホルモンの役割

女性ホルモンがヒトへ与えるメリットは、肌や髪など多岐にわたり大きく作用します。

ニキビなどの肌荒れ改善、肌のハリがでて毛穴が気にならなくなったり、乾燥しにくくする。

体毛の無駄毛が薄くなり、毛髪は太く艶やかになったりと、大きなメリットになります。

性格も穏やかになりイライラしにくく、ストレス軽減につながる可能性があるといわれています。

女性にとっての女性ホルモンは、女性特有の生殖器官である”卵巣”でつくられてます。

エストロゲン(卵胞(らんぽう)ホルモン)とプロゲステロン(黄体(おうたい)ホルモン)の2種類があります。
この2種類の女性ホルモンは「妊娠・出産の機能、妊娠への体づくり」という女性にとって、とても重要な役割をもちます。

エストロゲンが「妊娠の準備」や「女性らしい体づくり」を担い、
プロゲステロンが「妊娠の維持」をする役割を担っています。

通常28日~35日間の周期で訪れる月経(生理)は、この女性ホルモンの作用によってコントロールされています。

男性ホルモンの役割

男性ホルモンテストステロンは、男性にとって代表的な物質ですが、女性にも備わっています。

男性は精巣で産生され、女性は副腎や卵巣で産生されます。

女性は、コレステロールを卵巣で男性ホルモンと合成され、”アロマターゼ”という酵素作用により女性ホルモンに変換されます。

男性は骨を太く丈夫にすることや、筋肉量を増やすといった作用のほかに、性欲を高めたり、精子を作ること、内臓脂肪の付着を抑える、造血作用、動脈硬化を防ぐ、皮脂を分泌する、体毛を生やすといった様々な効果があります。

男性ホルモンは男性にとってもちろんのこと、女性にとっても女性ホルモンを産生するために男性ホルモンは欠かせないものです。

女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の働き

エストロゲン「卵胞ホルモン」 プロゲステロン「黄体ホルモン」
・子宮内膜を厚くして、妊娠に備えます
・女性らしいカラダをつくります
(乳房の発育、丸みのあるカラダ)
・自律神経の働きを安定させます
・骨、関節、血管、脳などを健康に保ちます
・コラーゲンを産生し美肌をつくります
・エストロゲンの働きによって厚くなった
子宮内膜を柔らかくして妊娠しやすい状態にします
・水分や栄養素をため込み、妊娠をしていれば、妊娠維持をします
・体温を上昇の働きがあります
・食欲増進の働きをします

女性ホルモン減少による病気のリスク

2種類の女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」は、女性の活力ある毎日をサポートするとても重要な役割をもっています。

しかし、女性ホルモンのバランスはとても繊細で、少しの乱れが様々な体調不調につながります。

女性ホルモンは年齢を重ねることで、ホルモンの分泌量が減少していきますが、女性ホルモンのなかでも、エストロゲンの変化(減少)は身体に大きな影響を与えます。

成長期

▼思春期

月経(生理)が始まり、月経不順や月経困難症といった月経に関する悩みがではじめる。

▼性成熟期

子宮内膜症や子宮筋腫といった女性特有の疾患があらわれることがあります。

▼更年期

卵巣の働きが急激に低下し、エストロゲンの分泌が減少することで「更年期障害」によって体調の不調を抱えやすくなります。

▼老年期

エストロゲンで守られていた肝臓、血管、骨、皮膚などの病気リスクやトラブルを引き起こしやすくなります。

結論、この2種類の女性ホルモンの分泌量を増やすことはできません。
分泌量は年齢と共に大きく変化し、20代後半から30代前半で分泌量のピークを迎え、30代後半からその分泌量は徐々に低下、減少を続けていきます。

卵巣の中の卵胞が減り、特に閉経前後の45~55歳には激減していきます。
女性特有の“ゆらぎ”と言われる「イライラ」「不安感」「急な汗」を起こすのはこの頃からです。

そしてこの年代は、私生活(家庭)や社会(仕事)で感じる疲れやストレスが溜まりやすく、バイタリティ(体力面)、メンタル(精神面)で、若い頃のように発散することができにくくなるため、ホルモンバランスが乱れやすくなります。

趣味などでストレスを発散することや、疲れを溜めないための生活リズムやマッサージなどで、女性ホルモンの減少対策をしっかり行うことができれば、“ゆらぎ”の緩和につながります。

女性ホルモンをコントロールする3つの方法

先述でもご説明したように、50代後半にもなると、卵巣はわずかな女性ホルモンしか分泌はされず、女性ホルモンの分泌量が増えることはありません。

でも諦めてはいけません。
この女性ホルモンの減少に対して対策打つことは可能です。

重要なのは、女性ホルモンの分泌量を増やすことではなく、「女性ホルモンのコントロール」をするということです。

食事

残念ながら、食事から女性ホルモンを増加させることはできません。

さらに、バランスが悪く、偏った食生活は女性ホルモンの減少・低下に繋がります。

それでも、肉・魚、大豆からの良質なタンパク質、野菜、良質な油をバランスよくしっかりと摂取することで女性ホルモンをコントロールさせることができます。

近年よく耳にする“腸活”ですが、この腸内環境を整えることはアンチエイジングに繋がります。

納豆や麹料理、発酵食品、食材ならゴボウやネギ、バナナなど 食物繊維等の栄養をたくさん摂取していきましょう。

最も理想とされている料理が“和食”と言われていますので、率先して摂っていきましょう。

睡眠

『ゴールデンタイム』と言われる深夜0時~6時の時間に合わせて7時間半~9時間の睡眠量をとることが最適とされていますが、女性ホルモンはこの時間に集中して分泌されます。

「たかが睡眠」と思っているあなたは危険です。

睡眠不足は美ホルモンとも言われる“エストロゲン”の減少、自律神経が崩れ、ホルモンバランスが乱れる原因になります。

また、就寝2時間前の食事(間食)は内臓が活発に動いてしまうことや、就寝直後の携帯電話の作動は、目に強い光を取り込んでしまい、メラトニンが減少して眠りが浅くなるので控えましょう。

運動

女性ホルモンが増加しないなら、ホルモンに良い影響を与え続けられる環境をつくりましょう。

それは、日々の生活の中で『運動』を取り入れることです。

続かない運動では意味がないので、ハードな運動は避けましょう。
オススメはヨガやストレッチです。

身体をゆったりと運動が行える上に、深呼吸することでストレスや緊張が緩和されます。
すると脳内に“セロトニン物質”が分泌するのでとてもリラックスして効果的です。

デスクワークをされている方は、仕事の合間に軽いストレッチ(背伸び)など行うと良いでしょう。

女性ホルモンを補う

ホルモン補充療法や、女性ホルモンに似た働きをする成分を外から摂取するといった方法です。

女性ホルモンを外から摂取するのは“サプリメント”の服用です。

各製薬会社や食品会社から販売されているサプリメントを継続して飲み続ける事です。

しかし、これは女性ホルモンそのものを摂取するわけではありません。
ホルモンに似た成分(エクオール)を取り入れることで、女性ホルモンに近い働きをします。

そして、ホルモン補充療法(HRT)は飲む経口薬タイプと貼り薬・塗り薬の外用薬を用いたホルモン補充を行います。

子宮のある方は卵胞ホルモン含有のエストロゲン剤と一緒に黄体ホルモン剤を用いります。
これは子宮がん予防のための処置となります。

子宮がない方はエストロゲン剤のみでホルモンを補充していきます。

まとめ

女性ホルモンの重要性と希少性を理解していただけましたか?

年齢を重ねてからの女性ホルモンの対処はとても大変です。
30代後半のピークを超えてからは、女性ホルモンにとって良い環境を与えていく生活習慣を送りましょう。

女性が若々しい見た目やパフォーマンスを維持し続けられるのは女性ホルモンのおかげです。

※非通知でご連絡いただいた場合、通話ができません。お電話にてご連絡いただく際は必ず番号通知をお願い致します。