AGAとは
Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です。通称:AGA
AGAは成人男性に多くみられる薄毛、脱毛症で,
思春期以降に額や頭頂部の髪が薄くなります。
薄毛、脱毛で悩まれてる男性のほとんどがこのAGAに当てはまると言われています。
脱毛が目立ち薄毛になる主な原因は“遺伝”とも言われています。
他にも、男性ホルモンや生活習慣などが起因して発症するなど、
AGAに関わる要因は多種多様にわたり、薄毛(AGA)の形もさまざまです。
- 額の生え際から薄くなるM字型脱毛症
- 頭頂部から円を描くように脱毛し薄毛になるO型脱毛症
- 額と頭頂部両方から薄毛になるU字型脱毛症
AGAは"突発性的” なものではなく“進行性”の症状で、時間をかけ徐々に薄毛になるのが特徴です。
“何となく”で始まり、気づいた頃には“薄くなっている”状態になっています。
突発的に起こる薄毛、脱毛症は他の疾患を患っている可能性が高いと思われます。
その他の脱毛に関する情報はこちら
AGAは、早期に気づくことがとても困難なため、"早期対策”を行うことで手遅れにならず、
将来、安定した毛髪量で迎えられます。
AGAを発症した場合は何らかの治療を施さない限り、薄毛の進行を食い止めることはできないため、早急な治療を受ける事が推奨されています。
2019年(新型コロナ前)のAGA調査報告で、AGAに悩まされてる方はなんと1260万人。
日本人口の約5人/1人の割合がAGAに悩まれていることになります。
そして、AGA患者の中で、なんらかの形で対処を行っている方は670万人。
実に半数以上のAGA患者の方が治療されています。
日本のAGA患者数は、世界で14位、アジアではなんと
1位
という調査報告があります。
このようなデータから、日本は薄毛人口の多い国ということが分かります。
以前は、かつらや植毛などが薄毛対策の主流でしたが、今は髪を“自然に生やす”時代です。
毛髪を蘇らせるということではなく、今生きている毛乳頭のヘアサイクルをしっかりと循環させ、根強いコシのある毛髪へと生まれ変わり、髪の毛1本1本の寿命を長くさせることで長く抜けずに髪の毛が留まります。
女性でも抜け毛が増える?
女性でも年齢を重ねるごと・多大なるストレスの影響などによって髪が薄くなることにお悩みを持っている方もいます。
FAGAとはFemale Androgenetic Alopecia(女性男性型脱毛症)の略称で、女性が薄毛になってしまう症状の総称です。
女性ホルモンのバランスが崩れ、ヘアサイクルが乱れることによって薄毛が進行してしまう症状です。原因は男性のAGAと同様です。
男性専用のAGA治療薬は種類が多く販売されていますが、フィナステリド、デュタステリドなど女性は使用づることができないためFAGA治療薬の種類は数少ないです。
治療薬は経口薬と外用薬が存在しています。治療に用いられる薬は「スピロノラクトン」「ミノキシジル」といったものです。
当院では「パントガール」「フォリックス」という治療薬をご用意しています。
女性で薄毛に悩んでいる方はこちら
AGA治療薬の種類
AGA治療薬は大きく分けて、乱れたヘアサイクルを正常に戻し抜け毛を抑える薬剤と血管拡張作用から毛母細胞を刺激し、毛や髪の成長を促進する2種類の薬剤があります。
AGA治療薬の詳しい効果について
プロペシア有効成分:フィナステリド
5αリダクターゼⅡ型という酵素の働きを阻害して、テストステロンという男性ホルモンが、AGAの原因となるジヒドロテストステロンへ変換する前に抑制する薬です。
※当院はプロペシアのジェネリック薬をご用意しております。
フィナステリドの効果と治療薬
ザガーロ有効成分:デュタステリド
5αリダクターゼという酵素にはⅠ型とⅡ型の2種類があります。
デュタストロンは、この2種類の酵素どちらにも働き、ジヒドロテストステロンを抑制する薬です。
フィナステリドではこのⅠ型を抑制することはできません。
※当院はザガーロのジェネリック薬をご用意しております。
デュタステリドの効果と治療薬
ミノキシジル有効成分:ミノキシジル
毛包に直接作用することで、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進して発毛効果を示します。
小さくなった毛包を大きく深く成長させて、細く軟毛化した毛髪を太い毛に成長させます。
※当院はミノキシジルの経口薬をご用意しております。
ミノキシジルの効果と治療薬
経口薬の他に患部に塗布するタイプの外用薬ミノキシジルも多く販売されています。
内服薬とな異なり、日本国から「第1薬品」として認可を得ています。
一般用医薬品(OTC医薬品)の1つで薬剤師がいないと購入することができませんが、ドラッグストアや薬局などで入手することが出来ます。
ミノキシジルの内服薬と外用薬の違い
AGAの原因
AGAとは、まず男性ホルモンの“テストステロン”と頭皮に多く存在する“5α-リダクターゼ”という還元酵素が結合して、生成されるDHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンに変換されます。
このDHTが頭皮の毛穴にある毛乳頭の受容体(外界、体内から何らかの刺激を受け取り、情報(感覚)として利用できるように変換する仕組みを持った構造のこと)に結合することでアサイクルが乱れ、通常のサイクルよりも短縮(ミニマム化)されます。
DHT(ジヒドロテストステロン)によって影響された毛根は細く、短く、抜けやすい髪の毛となり、通常2年~6年と言われるヘアサイクルが、ミニマム化され、数ヶ月~2年以内に成長が止まって脱毛し薄毛を促してしまうのです。
原因になり得る3つの要因
-
主な原因は
- 頭皮の異常
- 遺伝、男性ホルモンによるもの
- 乱れた生活リズムや偏った食事など生活習慣
AGAの原因の大半を占める上記の3点についてご説明いたします。
原因を解明することはAGA症状の減弱に繋がるので、少しでも思い当たる方は改善に向けて治療を行うことをお薦め致します。
AGAは初期症状であれば簡単な治療で改善が見込めます。
頭皮の異常
頭皮に赤みや痒み、フケ、炎症、荒れなどの症状は頭皮に何らかの異常が見えられる証拠です。
この様な異常症状が起こる原因は様々ですが、髪の毛が成長するために必要な栄養分は、毛細血管を通って送られますが、その毛細血管に”循環不良”が起こっている可能性があります。
“循環不良”が起こると十分な栄養分が行き渡らずに髪の毛が抜けやすくなることが考えられます。
また、硬くなった頭皮では、血行が悪くなり様々な支障をきたします。
-
主な原因は
- 頭痛、肩や首が凝る
- 毛が抜ける、白髪になる
- 顔が老ける
- 目が疲れやすくなる
頭皮の荒れや炎症については、頭皮表面に皮脂が過剰分泌されることで、毛穴が詰まったり、炎症を起こしたりと、結果毛髪の原因に繋がります。
頭皮の乾燥や紫外線(UV)を受けることで頭皮にダメージを与え悪影響を及ぼします。
その他、皮脂の分泌が盛んな頭の生え際などにできる湿疹で、患部は赤み、やや黄色味を帯びた湿り気があるフケ、または乾燥したうろこ状のフケが出る脂漏性皮膚炎という症状があります。
頭皮だけに起こる症状ではありません。
このような症状が出た際は、早急な改善が必要とされます。
遺伝と男性ホルモンの影響
AGAの主な原因が“遺伝”と“男性ホルモン”の影響によるものです。
AGAの原因となる生成型男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)が多く存在するのが、前頭部の額付近と頭頂部です。
このDHTの働きによってヘアサイクルが乱れ、毛髪が成長の途中で抜け落ちてしまい、抜け毛の増加により薄毛の原因となることが解明されています。
遺伝によるAGAはこのDHTが、前頭部、頭頂部に多く見られ、更に発症しやすいとされています。
ヘアサイクルの乱れは、成長期から休止期までの1周期を早めます。
新しく生えてきた髪の毛が、太くコシ、ハリのある十分な成長をする前に抜け落ちてしまい、細く柔らかい“軟毛”ばかりが頭皮に残ってしまい、結果M字、O型薄毛となります。
男性ホルモン・遺伝問題はAGA発症後、放置しても緩和されたり、完治することはございません。
だからといって諦めてしまってはAGAの進行が重症化していきます。
AGAを感じたらすぐに進行対策を施しましょう。
まずは、専門医へ受診することをお薦め致します。
初期段階で治療を行う事で、重症化を防ぎ、進行を確実に遅らせることができます。
今ではAGAも他の病気同様、内服薬で治療を行うことができます。
AGAの早期治療は何年、何十年という期間、薄毛に悩まされなくて済むことが可能です。
気になることは小さなことでも結構です。当院に是非ご相談下さい。
生活習慣の乱れが与える抜け毛・脱毛
生活習慣の乱れは、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を助長し5α-リダクターゼが多く存在する、前頭部、頭頂部のヘアサイクルがミニマム化され、正常値に比べて4年~5年以上短い周期で毛髪の生え変わりが起きます。
一生のうちで頭皮の毛穴がサイクルされる回数が15回~40回と言われているサイクルの一生が、あっという間に終了を迎え、二度と髪の毛が生えません。
・偏った食生活
・暴飲暴食
・強いストレスを日々感じている
・安定しない就寝時間と睡眠時間
・頭皮の劣悪な環境が長時間続く
この様な生活リズムは、毛細血管の血行が悪く、悪循環が続き充分な栄養が頭皮で循環しません。
偏った食生活の影響により、毛根に必要な栄養分が行き届かず、摂取することができません。
また、暴飲暴食により皮脂の過剰分泌が起き、毛穴詰まることで抜け毛が増加、日々の強いストレスによりホルモンバランスが崩れることで皮脂の分泌量が増加、頭皮環境に悪影響を及ぼします。
十分な睡眠時間が取れないことで“良質な睡眠”が取れず成長ホルモンの分泌量減少、毛髪が十分に育毛しません。
ヘアワックス(整髪料)を使用した髪の毛で長時間放置すると、毛穴がつまり、毛細血管の循環も悪くなります。
こちらはAGAになる要因のごく一部です。
こういった生活習慣の改善を行うことでAGAの進行を遅らせることできます。
そこにAGA治療薬で治療を行う事でいつまでも若々しく、健康で健やかな毛髪が生え続きます。
AGA症状
AGAの症状は、前頭部や頭頂部などの毛髪が産毛になったり、毛髪が細くなり、額の生え際や頭頂部の髪の毛が薄くなってしまう事がAGAの主な症状になります。
こういった症状は、思春期以降に脱毛が気になり始めます。
AGAは放置すると、進行が続き、やがて手遅れとなり、治療を行う余地がなくなります。
その他の脱毛症なら、円形脱毛症であれば局所的な脱毛が見られます。
女性の薄毛の原因のひとつである、びまん性脱毛症は、頭髪全体に脱毛が起き、髪質の変化などが起こりやすくなりますが、AGAとは異なります。
薄毛の原因は多数あり、その原因一つ一つに有効な治療法、対策法は異なります。
円形脱毛症の様な、目視でわかる症状は原因を特定することは容易なことですが、
AGAの症状はいくつもの原因が重なり起こり得るため、専門医が診断から原因を特定することは
とても困難です。
複数の可能性がある原因に対して、いくつものアプローチをする必要があります。
では、AGAの症状についてご説明いたします。
抜け毛が見てわかる程に増えた
健康な方でも1日を通して100本程は抜けます。
まとまって抜けるわけではないので気づきにくいですが、抜け毛の本数が1日150本~200本と通常の2倍、3倍抜けてくると目に見えてわかるようになります。
又は、浴槽の排水溝に毛が溜まりやすくなった、まくらや寝具の周りに抜け毛が多く見られるなど抜け毛の増加が認識できます。
フケが増えた
フケの増加は頭皮環境の乱れの可能性が高いと思われます。
フケは頭皮の角質が剥がれたもので、乾燥している頭皮はフケが増加します。
多少の刺激でも炎症ができるほど弱体化して、結果抜け毛が増えます。
頭皮の赤み、痒み
炎症による症状です。毛穴に炎症が起こると抜け毛が増加傾向になります。
広範囲にわたって炎症が起こると、それだけ多くの脱毛があらわれ薄毛になります。
頭皮の赤みや痒みは決して放置せず、すぐに医療機関を受診することをお薦め致します。
ヘアスタイルがまとまりにくい
AGAになると、髪が“軟毛”になり毛髪が細く、柔らかく、弱々しくなります。
そのため、ヘアワックスなどの整髪料を使用しても髪の毛がまとまらなくなり、スタイリングができなくなります。
ただし、冬の乾燥した時期でも起こりやすいため、判断しにくい症状です。
また、夏から秋にかけて抜け毛が増加する時期になります。
頭皮が硬くなった
頭皮が硬くなると血行が悪くなり、栄養の供給が低下しAGAになるといわれています。
しかし、その因果関係は証明されておらず、立証はされておりませんが、頭皮が硬いことと、
AGAが無関係という証明もされていません。
柔らかい頭皮であることは悪い事ではないので、硬くなったと感じるようであれば、
注意しておくと良いでしょう。
このようにAGAには、いくつもの症状がみられます。
いくつも当てはまる方は要注意です、早急なAGA治療をお薦め致します。
早期治療に向けたオンライン診療について
AGAの前兆について
特定の部位に注目してみてください。
鏡や携帯カメラなどで正確にしっかりと、ご確認いただくようにお願い致します。
抜け毛の毛根
抜けた髪の毛の毛根を確認してください。
膨らんだ毛根は、正常なヘアサイクルが行われているので、自然な抜け毛だと考えられます。
膨らんでいない毛根は、乱れたヘアサイクル状態で何かしらの異常が起きていると考えられます。
これらは、生活リズムや栄養不足などの生活習慣の乱れが大きな要因として考えられます。
頭皮環境
頭皮の赤みや痒み、カサつきがないか確認しましょう。
頭皮環境の乱れは、健康で十分な髪が成長しないため、その状態が続くとAGAが進行して、頭皮がむき出しになってきます。
鏡の使用や、家族などに前(後)頭部、頭頂部、側頭部すべての頭皮を確認してもらいましょう。
前頭部の生え際
以前と現在の生え際を比べてどれくらい後退しているか確認をしてみましょう。
指3本程の額の広さが今では4本くらいになったなど、明らかな後退はAGAの進行が見られたらAGAを疑いましょう。
日常で、正面から額を見ることは多い分、前頭部の後退はなかなか気づきにくいものです。
普段から定期的に額の広さをチェックしておくとよいでしょう。
毛髪の状態
栄養が行き渡って、毛髪にハリ、コシがしっかりとあるか確認しましょう。
AGA症状の見られる不健康な髪は、細々とコシがなく、柔らかく弱々しい髪質になります。
これは十分な栄養が髪の毛へ行き渡らず、成長途中で髪が脱毛してしまっているからです。
乱れたヘアサイクルが続くとあっという間にAGAが進行します。
寝起きの寝癖
最近の寝癖を確認しましょう。
毛髪のボリュームが失われると寝癖がつきにくくなります。
寝癖がつく髪の毛にしっかりとしたハリ、コシ、太さが必要です。
以前、寝癖がついていた髪に寝癖がつかなくなったらハリ、コシ、太さが失われ、ボリュームが少なくなってる可能性があります。
AGAの進行を視野に入れ、治療することをお薦めします。
ここまでAGAの症状や前兆についてご説明をしてまいりました。
では、何故AGAになってしまうのか。
前述でもご説明した通り、AGAは緩やかに進行していきます。
きちんとした原因を追究し、解明して初期段階で進行を抑えることが重要となります。
ヘアサイクル
髪の毛は、生えてから抜けるまでの1周期を“ヘアサイクル”と言います。
1サイクルは成長期→退行期→休止期の3つの構成でできています。
正常時のヘアサイクルであるなら2年~6年の周期で1サイクルとなりますが、AGAを患った乱れたヘアサイクルでは数ヶ月~2年以内という短い周期で1サイクルを終えます。
一生の内で毛母細胞によって生え変わる回数には限りがあります。 個人差はございますが15~40回程と言われています。
では、正常時のヘアサイクルとAGA時の乱れたヘアサイクルではどのように、何が異なるのかご説明いたします。
正常ヘアサイクル
成長期[2年~6年]
呼び名の通り髪の毛が成長する(段階)時期を言います。
この時期は“毛母細胞”が活発に働き、分裂を繰り返して髪の毛の生成がされます。
頭皮全体に生え渡る髪の毛の80%~90%がこの時期に成長します。
成長期は3段階でそれぞれ形成されています。
【成長期1段階目】
髪が生える最初の段階になります。
今まで生えていた髪が根元から抜け始めると同時に、毛根の奥で毛母細胞の分裂が始まり
新しい髪の毛の製造に入ります。
【成長期2段階目】
毛母細胞の分裂により新しい髪が成長して表面に出ようと、それまでの髪の毛を押し出します。
この段階で、今まで生えていたいわば古い髪は簡単に抜けます。
シャンプー時やブラッシングをしていると髪が抜けることがありますが、それはこの段階に入っている髪の毛と言えるでしょう
【成長期3段階目】
この段階で生えてくる真新しい髪の毛が成長し時間の経過とともに長く太い髪の毛と成長していく段階です。
この3段階の成長期は、正常時であれば男性なら2年~6年以上、女性なら3.4年~6年育っていくと
言われています。
退行期[2週間~3週間]
頭皮全体に生え渡る髪の毛の約1%がこの段階に該当します。
毛母細胞の分裂が減少して、髪の毛の成長がしなくなる段階となります。
毛母細胞の分裂が止まり髪の毛の成長が止まるまで2週間~3週間程かかります。
休止期[2~3ヵ月]
頭皮全体に生え渡る髪の毛の約10%~20%がこの段階に該当します。
退行期を迎えた髪の毛は、完全に毛母細胞の分裂が停止し、休止期に入り脱毛が始まります。
この時期に入った髪の毛は、頭皮表面へと徐々に上がり、やがて抜けてきます。
2ヶ月~3ヵ月に渡りこの状態が続き、毛根の奥では新しい髪の毛の製造が始まります。
以上が正常なヘアサイクルの1周期です。
ではAGAでミニマム化されたヘアサイクルは、正常時と比べるとどれほど周期が短くなってしまうのか。
AGAヘアサイクル
成長期[数ヶ月~2年]
AGAになったヘアサイクルの成長期は正常時に比べて格段に短くなります。
そのため、髪の毛が頭皮に生えている期間が極端に短い為、ボリュームが減り手櫛をした際などはとても軽く感じます。
AGAのヘアサイクルでは、数ヶ月~長くて2年程度の期間で成長期の3段階が終了します。
退行期[2週間~3週間]
この時期は細胞分裂の減少により、髪の毛の成長が止まり始めます。
退行期の周期期間は、正常時と変わりません。
休止期[2ヶ月~3ヶ月]
こちらも退行期同様、正常時と同じ期間の2ヶ月~3ヵ月になります。
以上が正常時とAGAのヘアサイクルのしくみです。
ご覧いただいたように、AGAのヘアサイクルでも退行期、休止期それぞれが、そのままの期間となり、成長期だけが極端に短縮され、ヘアサイクルが“ミニマム化(短縮)”される流れとなります。
AGA改善に向けて抜け毛・薄毛対策
ご紹介させて頂く対策内容はあくまで、「抜け毛や薄毛の進行を遅らせる」「症状の軽減」する
内容であり、「根本的な解決」には専門医の治療が必要なことをあらかじめご承知ください。
AGA改善策1.生活習慣の改善
生活習慣の改善はとても当たり前なことかもしれませんが、生活習慣の整えることは、
一番のAGA改善につながり何より大切なことです。
偏った食事は栄養不足になり、髪の毛に十分な栄養が行き渡りません。
それは、栄養が回ってくる優先順位が最も低いの部位が髪の毛だからです。
暴飲暴食の様な食生活の乱れは、内臓に多大なダメージを与えます。
内臓修復に取られてしまった栄養分が、髪の毛に十分に運ばれないことでAGAの原因のひとつへと繋がります。
では、髪の毛に良いとされている栄養素をご紹介しましょう。
栄養バランスの取れた食事を摂りながら、その中で特に髪の毛に良いとされる栄養素です。
タンパク質
肉(特に鶏)、魚、卵、大豆や根菜などに多く含まれるタンパク質。
不足すると“軟毛”の原因になります。
ミネラル(亜鉛)
ミネラルは体内へ栄養を運ぶ働きがあります。
何よりもストレスなどで感じるイライラなどの抑制するため、抜け毛・薄毛の対策になります。
ビタミン
「毛髪の成長」「代謝の促進作用」「血流の最良化」といった髪の毛には欠かせない栄養素です。
しかし、ビタミンの過剰摂取は、逆効果により薄毛が進行する可能性があります。
コラーゲン
“毛包幹細胞”と言われる細胞が頭皮にはあり、これが髪の毛のもととなる細胞になります。
コラーゲンは、この“毛包幹細胞”を保護する役目があります。
コラーゲン不足は“毛包幹細胞”が頭皮の表面へ押し出され、毛穴が小さくなり、毛髪が細くなり抜け毛の原因になります。
イソフラボン
内臓脂肪から分泌される“悪玉ホルモン”の活性化により体内の血行が悪くなります。
血行が悪いと栄養も回りにくく薄毛の原因になります。
イソフラボンはこの“悪玉ホルモン”を抑制する働きをもち、エストロゲン(女性の卵胞ホルモン)に分子構造がよく似ており、コラーゲン合成のサポートも担います)
シスチン
頭皮環境の改善につながるため、薄毛・抜け毛の抑制に効果があります。
髪の毛を構成する蛋白質を“硬質ケラチン”と呼び、“硬質ケラチン”を生成する際に悲痛用となるのがこのシスチンです。
メチオニン
メチオニンは、アミノ酸の一種でタンパク質の原料でもあります。
シスチン同様“硬質ケラチン”を生成する役割を果たします。
メチオニンは食べ物やサプリメントなど外からしか摂取する事しかできません。
以上の栄養素を取り入れるために肉・卵・牡蠣・納豆・ナッツ・野菜・豆乳・乳製品・緑茶
といった飲食をされると良いでしょう。
しかし、これはあくまで一部をご紹介したわけでこれだけでは栄養は不十分です。
その他バランスの良い食事を摂られるよう心がけましょう。
そして、過剰な摂取は身体や頭皮に支障をきたす可能性がありますのでご注意ください。
AGA改善策2.良質な睡眠
短い睡眠時間もAGAに繋がる要因のひとつです。
睡眠は、“レム睡眠” “ノンレム睡眠”という2つの睡眠周期によって構成されています。
レム睡眠は、浅い眠りの状態で脳内の記憶データや感情の生理を行い、記憶内にある情報の定着・消去といった精査を行います。
ノンレム睡眠は、深い眠りの状態で、主に人間の身体・脳細胞を回復する周期です。
ノンレム睡眠時では、心拍数が安定しているので“リラックス”状態であることを意味します。
肌、・毛髪の成長に必要な“成長ホルモン”はこのノンレム睡眠(入眠直後)に分泌されます。
脳は覚醒状態にあり、睡眠中にも関わらず、眼球が動いたり夢を見るといった環境もこの時間に起こっています。
その他、身体の成長や発育・脳の休息・肌のターンオーバー活性・新陳代謝アップも見込めます。
睡眠の1周期サイクルは、『ノンレム睡眠が60~80分』『レム睡眠が10~30分』合わせて90~120分をという構成になっており、1度の睡眠でこのサイクルが3回~5回繰り返されます。
一番睡眠が深くなるのが、最初の2サイクルの「3時間」です。
入眠後「3時間」が成長ホルモンの分泌がピークになり、その後全身に行き渡ります。
この最初の「3時間」の睡眠の質が頭皮・髪の毛の健康を大きく左右する時間と言えるでしょう。
AGA改善策3.成長ホルモンの分泌
成長ホルモンが分泌されるとIGF-1(インスリン様成長因子1)と言われる物質が生成されます。
IGF-1(インスリン様成長因子1)とはインスリン(膵臓のβ細胞で産生されるペプチドホルモン)に類似した分子構造を持つホルモンです。
-
IGF-1による体内での働き
- 血行改善
- 抗炎症作用
- 毛母細胞の増殖を促進
- 髪のタンパク質量の増加
成長ホルモンは、太くて長い健康な育毛、健やかな頭皮環境を作り出すにあたり欠かせないものであり、健康な毛髪や頭皮環境を持続させ、いつまでも薄毛に悩まされないためには、必要不可欠な物質であること。
そして、そのIGF-1は成長ホルモンなくしては生まれない物質であること。
前述の通り、成長ホルモンの分泌には入眠後から3時間の間の良質な睡眠が必要となるのです。
分泌されやすい夜10時~深夜2時と言われる記述について
夜10時~深夜2時の3時間は成長ホルモンが生成されやすいと言われていますが、
このような説に対して学術、化学的根拠は証明されておりません。
成長ホルモンは“良質”な睡眠がとれていれば、何時であろうと入眠後から3時間の間で成長ホルモンは分泌されます。
しかし、生活リズムの乱れは“良質な睡眠”とは言えません。
良質な睡眠は、一定の生活リズムを過ごさなければ得られないため、夜更かしなど生活リズムの乱れは、成長ホルモンの分泌量に悪影響を及ぼします。
良質な睡眠をとるための4つの行動
行動1.適度な運動
朝のランニングや仕事終わりのフィットネスジムでの運動は、身体を動かしたことによる疲労から就寝時、無理なく自然と眠りにつくことができます。
夜の運動も悪くありませんが、就寝時間に近いと脳が活性化して眠れなくなる場合があります。
また、過度な運動も身体に余計な負担がかかり、自律神経の交感神経が優位に働いてしまい眠れなくなることがあります。
行動2.就寝の2時間前には入浴を済ませる
入浴は、就寝する2時間前に済ませておくと、スムーズに眠りにつきやすくなります。
これは、体内深部の温度を下げるためと言われています。
ヒトの身体は、体内深部の温度が低下すると“眠気”が起きるようにできています。
入浴前と入浴後の体温変化で自然な眠気を誘発するには、湯船に浸かることが良いでしょう。
湯船に浸かることで身体の深部まで温まる上、リラックス状態になることで就寝時、自然な入眠により“最良の睡眠”を得られます。
行動3.就寝前の電子機器の使用
こちらも就寝2時間以上前を目安にしましょう。
携帯電話やPC、テレビから発する“ブルーライト”が“メラトニン”というホルモンに影響します。
メラトニンは、脳内の“松果体(しょうかたい)”と呼ばれる小さな内分泌器で分泌される
“睡眠ホルモン”といわれる物質です。
メラトニンは目覚めてから14~16時間経過すると体内時計からの指令により分泌が始まります。
メラトニンの分泌は主に、光によって調節されています。
そのため、就寝前に電子機器の画面を見ることで、寝つきが悪くなり、体内時計が狂ってしまい
その結果、睡眠時間が乱れます。
メラトニンには、副交感神経を優位にし、休息に適した状態に整える働きがありますが、“ブルーライト”の明るい光は脳を活性化し、メラトニンの分泌量を抑制します。
明るくないと寝れない方は、暖色系の間接照明などで10ルクス(Lux)~20ルクス(Lux)の明るさには安眠効果がもたらすと言われています。
行動4.睡眠時間は90分周期でとる
目覚める時、「良い目覚め」と「悪い目覚め」を体験したことがあると思います。
「悪い目覚め」を起こしてしまうのには睡眠サイクルにありあます。
前述でもご説明した様に、睡眠の1サイクルは、90分単位です。
通常1度の睡眠で、1セット約90分のノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルが3~5回繰り返されます。
レム睡眠は、浅い眠りの周期です。
睡眠中であるものの脳は覚醒状態なので、すっきりと目覚めの良い朝が迎えられます。
一方、ノンレム睡眠は、深い眠り状態なため、ノンレム睡眠で目覚めると、脳が活動に切り替わるまでに時間を要するため、しばらく頭がぼーっとして、寝ぼけた状態が続きます。
目覚めの良い“良質な睡眠”を得るために、6~7時間半後に起床されると、良質で目覚めの良い睡眠につながると言えます。
脱毛の種類
薄毛になる原因はAGAだけではありません。
髪の毛の抜け方や頭皮の状態など脱毛症にも種類があります。
症状 | なりやすい人 | 特徴 | |
---|---|---|---|
円形脱毛症 | 髪の毛、体毛での部分的または全体的に脱毛 | 30歳以下の若年層に多くみられる |
5つのパターンがある
「単発型(日本では「10円はげ」とよく呼ばれている)」 「多発型」 「蛇行型」 「全島型」 「汎発型」 |
壮年性脱毛症 | 加齢と共に髪の毛が軟毛かして柔らかくなり、細くなって弱体化した髪の毛が増加 | 働き盛りの30~50代の時期 | 加齢によりヘアサイクルがミニマム化(短周期)してしまうことで起こる |
びまん性脱毛症 | 全体的なボリュームダウン、頭頂部の脱毛 | 40代~50代の女性に多く見られる | ホルモンバランスの乱れ、栄養不足など様々な要因が重なることによって髪の毛の生成に悪影響が出てしまう |
休止期脱毛症 | ヘアサイクルの休止期に抜け毛が増加 | 慢性疾患がある、厳しいダイエットを行っている人 | 身体的に多大なる影響(外科手術、持病の悪化、過度なダイエットなど)があり、激しく消耗している状態で発生する急性の症状。特に太い毛が抜けやすい |
トリコチロマニア(抜毛癖) | 一種の精神障害、自ら毛髪を引き抜いてしまう | 思春期の直前または直後・女性に多く見られる | 無意識で行ってしまう人も入れば、緊張や不安感で衝動に駆られて抜毛することもある |
分娩後脱毛症 |
(別名:産後脱毛症)
額、頭頂部での脱毛の症状が多い |
出産後2ヶ月~3ヶ月後に発症しやすい |
通常は出産後半年から1年で自然回復する、産後特有の抜け毛
出産経験者の7割が症状として表れている |
牽引性脱毛症 | 生え際(額)が部分的に薄くなる | 髪を縛っている方、ヘアアイロン、編み込みをよくやる方 | 物理的なダメージが多いと起きやすい。日常的に強く髪を縛る、ヘアアイロンを高い温度で使用などストレスなどとは関係なく起こりうる |
脂漏性皮膚炎 | 常在菌(カビ)が大量繁殖、過剰な皮脂やフケが出る | 乳児や思春期、30代~70代に多い | 生活習慣、食生活の影響が大きい。ストレス以外にも高温多湿、外的環境から原因になることも |
AGA以外の脱毛症について
治療薬の入手方法
AGA治療薬の購入にあたって、基本的にはクリニックか病院での処方が必要です。
もちろん楽天やAmazonなどの通販サイトでも販売されておりません
。
ミノキシジル5%までの外用薬であれば市販薬(OTC)があります。それ以外は「処方薬」として該当します。
もう一つの手段として、個人輸入での購入は可能です。
海外からの発送となるため、時間がかかる・保証がない・偽物の可能性が高い、などといったリスクがあることを理解する必要があります。
まとめ
正常な方でも1日50本~100本が自然に抜けると言われておりますが、同等数の量の髪が生えてくるので髪の毛のボリュームが減ることはないという事です。 しかし、AGAのミニマム化されたヘアサイクルでは、抜け毛も1日150本、200本と抜けます。 その為、徐々に頭皮のボリュームも減少してくるという事になります。 ヘアサイクルのミニマム化は、前述でもご説明いたしました通り、生活習慣乱れが大きな要因とされています。 “遺伝”によるヘアサイクルのミニマム化も十分におこりえます。 これらは、重症化してからのヘアサイクルの正常化は大変難しく、目視で確認できるほどに回復するにはかなりの時間と費用が掛かることが見込まれます。 AGAは“初期段階での治療”が最優先です。 『一度生えなくなった髪の毛は2度と生えません』 どんな治療を行っても今のAGA治療では、毛根を復活させることが出来ません。 「手遅れ」になる前に是非、AGA治療を行いましょう。