ED治療薬を初めて検討する際、どれを選べばよいかわからない・副作用が心配・自分に合う薬があるのか不安と感じる方は少なくありません。
代表的なED治療薬であるシアリス(タダラフィル)とバイアグラ(シルデナフィル)はどちらも医師による処方が必要な医薬品ですが、作用時間や使用シーン、副作用に違いがあります。
初めてED治療薬を検討する方に向けてそれぞれの特徴・違い・選び方のポイントをわかりやすくお伝えします。
ED治療薬の基本的な仕組みを知っておこう
ED(勃起不全)とは満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続・反復することを指します。日本性機能学会の定義でもEDは病気の一種として位置づけられており、適切な治療によって改善が期待できる状態です。
現在、日本で処方されている主なED治療薬はPDE5阻害薬と呼ばれ、PDE5を阻害することで陰茎海綿体内のcGMP濃度を維持し、血流を改善します。
重要なのは、これらの薬は性的刺激がなければ効果を発揮しないという点です。飲んだだけで自動的に勃起するというものではなくあくまでも性的刺激に対する身体の反応をサポートする薬です。
日本で一般的に処方されているED治療薬には、シルデナフィル(バイアグラ・ジェネリック)、タダラフィル(シアリス・ジェネリック)、バルデナフィル(レビトラジェネリック)があります。中でもシアリスとバイアグラは知名度が高い治療薬です。

ED治療薬は医師の診察を受けたうえで処方される医療用医薬品です。自己判断での使用は健康上のリスクを伴うことがある為注意が必要です。
ここからはED治療薬の中でも、初めての方が選択肢として検討することの多いバイアグラ(シルデナフィル)とシアリス(タダラフィル)を中心に解説します。
バイアグラ(シルデナフィル)の特徴と注意点
バイアグラは1999年に日本で初めて承認されたED治療薬で、有効成分はシルデナフィルです。世界で広く使用されているED治療薬の一つであり、長年の使用実績と豊富な臨床データがあります。
バイアグラの主な特徴は以下の通りです。
服用後30分〜1時間程度で効果が現れ、作用時間はおおよそ4〜6時間とされています。そのため性行為の予定に合わせて服用タイミングを調整する必要があります。
また、食事は特に脂肪分の多い食事の影響を受けやすく、薬の吸収が遅れたり効果が十分に得られなかったりする場合があります。そのため空腹時または食後2時間以上あけて服用することが推奨されることがあります。
主な副作用としては、頭痛・顔のほてり・鼻づまり・消化不良・視覚の変化(青みがかって見えるなど)が報告されています。これらは多くの場合一時的なものですが、症状が強い場合は医師に相談することが重要です。
また、硝酸薬(狭心症の治療薬など)との併用は血圧の急激な低下を引き起こす可能性があるため、絶対に避けなければなりません。心疾患や血圧に関連する薬を服用中の方は、必ず事前に申告してください。
現在はジェネリック医薬品(後発薬)も流通しており有効成分は同じシルデナフィルです。
下記の情報を参考に記述しています。
- 医療用医薬品 : バイアグラ KEGG MEDICUS
シアリス(タダラフィル)の特徴と注意点
シアリスの有効成分はタダラフィルです。バイアグラと同じPDE5阻害薬に分類されますが、効果が続く時間や食事の影響の受けにくさに大きな違いがあります。
シアリス服用後は最大36時間程度効果が持続するとされており、性行為の直前に慌てて服用する必要が少ないため自然なタイミングで使用しやすいED治療薬として知られています。この特徴から海外では週末の薬(Weekend Pill)と呼ばれることもあります。
また食事の影響を受けにくいという点も特徴のひとつです。バイアグラやレビトラと比較すると食事の影響を受けにくく、比較的安定した効果が期待できます。
一方で効果が現れるまでにはやや時間がかかり、服用後1〜3時間程度が目安とされています。そのため即効性を重視する場合はバイアグラの方が適しているケースもあります。
主な副作用としては頭痛・消化不良・背中の痛み・筋肉痛・顔のほてりなどが報告されています。背中の痛みや筋肉痛はタダラフィル特有の副作用です。これらの症状は多くの場合一時的なもので、時間の経過とともに改善します。
シアリスは狭心症などの治療に使われる硝酸薬と併用できません。重大な副作用を防ぐためにも持病がある方や、他の薬を服用している方は診察時に必ず医師へ伝えるようにしましょう。
下記の情報を参考に記述しています。
- 医療用医薬品 : シアリス KEGG MEDICUS
- 商品一覧 : タダラフィル KEGG MEDICUS
バイアグラとシアリスの比較一覧
バイアグラとシアリスはどちらも高い有効性が期待できますが、それぞれ特徴が異なります。
どちらが優れているというものではなく、ライフスタイルや重視したいポイントによって選ばれます。
| 項目 | バイアグラ | シアリス |
|---|---|---|
| 有効成分 | シルデナフィル | タダラフィル |
| 効果発現時間 | 約30分~1時間 | 約1~3時間 |
| 効果持続時間 | 約4~6時間 | 最大約36時間 |
| 服用タイミング | 影響を受けやすい | 比較的受けにくい |
| 食事の影響 | 受けやすい | 比較的受けにくい |
| 向いている人 | 効果を早く実感したい方 | 長時間持続 時間を気にせず自然に使用したい方 |
初めての方がED治療薬を選ぶときに考えるポイント
ED治療薬を選ぶ際は、生活スタイルや使用する場面に合わせて選択することが大切です。ここでは、初めてED治療薬を使用する方が比較しやすいポイントをご紹介します。

自然なタイミングで使用したい場合
服用時間をあまり気にせず自然なタイミングで性行為を行いたい場合は、作用時間が長いシアリスが選択肢の一つとなります。
バイアグラのように服用後数時間以内という時間的な制約が比較的少ないため、あらかじめ予定を厳密に立てなくても使用しやすい傾向にあります。
作用時間が長くても勃起が持続するわけではなく、性的刺激を受けた際に勃起をサポートする薬です。
早めの効果を期待する場合
比較的早く効果を期待したい場合は、バイアグラが選択肢となります。
服用するタイミングは意識する必要がありますが、シアリスより短時間で効果があらわれやすいことから、予定に合わせて使用したい方に向いていると言えるでしょう。
食事のタイミングを気にしたくない場合
外食する際や食事の時間が不規則な場合は、比較的食事の影響を受けにくいシアリスが選ばれることがあります。
一方で、バイアグラは脂肪分の多い食事の影響を受けやすく、食後に服用すると薬の吸収が遅れたり十分な効果が得られるまで時間がかかったりすることがあります。そのため一般的には空腹時に服用すると十分な効果が得やすいとされています。
副作用が心配な場合
どちらの薬にも頭痛や顔のほてり、鼻づまり、消化不良などの副作用がみられることがありますが、多くは一時的で時間の経過とともに改善します。
また、バイアグラでは視覚の変化(青みがかって見えるなど)が報告されており、シアリスでは背中の痛みや筋肉痛がみられることがあります。ただし副作用の現れ方や程度には個人差がありすべての人に起こるわけではありません。症状が強く現れた場合や長時間続く場合は、自己判断で服用を続けず医師に相談をしてください。
オンライン診療でED治療薬を処方してもらう流れと注意点
近年ではスマートフォンやパソコンを利用したオンライン診療でED治療薬を処方する医療機関が増えています。人目を気にせず受診しやすく、通院の時間を確保しにくい方にとって便利な選択肢のひとつです。
前川クリニックのオンライン診療の流れ
オンライン診療の流れは医療機関によって異なりますが、当クリニックの流れは以下の通りです。LINEの友だち追加を行えば、簡単に診察に進むことができます。
- 前川クリニック公式LINEアカウント友だち追加
- 送られてくる問診表を記入
- 医師による診察
- お支払い
- 自宅への配送
診察方法や支払い方法、配送日数などは医療機関ごとに異なるためサイトで確認しておくと安心です。前川クリニックのオンライン診療の詳細は以下からご確認いただけます。
オンライン診療の詳細・ご予約はこちら ›個人輸入のED治療薬には注意
ED治療薬を入手する際は、医師の診察を受けて正規の医療機関から処方を受けることが大切です。
インターネット上には海外製のED治療薬を販売する個人輸入サイトもありますが、厚生労働省は偽造医薬品や品質が確認できない医薬品による健康被害について注意喚起を行っています。見た目では正規品と区別がつかないケースもあるため安全性の観点から利用は推奨されません。
問診では正確な情報を伝える
オンライン診療では問診票や診察時に持病や服用中の薬について正確に伝えることが重要です。
特に硝酸薬(ニトログリセリンなど)や一部の肺高血圧症治療薬(可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬など)を使用している場合はED治療薬を使用できないことがあります。
心疾患や高血圧の方は、ED治療薬との飲み合わせに注意が必要です。安全な処方を受けるためにも気になることがあれば相談しましょう。
ED治療薬を初めて使用する場合はその旨を伝えることで、症状や体調に応じた薬の種類や用量を提案してもらいやすくなります。
EDの背景に病気が隠れていることもある
EDは加齢だけでなくさまざまな要因によって起こることがあります。糖尿病や高血圧、動脈硬化などの生活習慣病のほかストレスやうつ症状、男性ホルモンの低下などが関係している場合もあります。
ED治療薬を使用しても十分な効果が得られない場合や、症状が長く続く場合は泌尿器科や内科などで詳しい検査を受けることも検討しましょう。EDは陰茎の血管障害が全身の血管障害より早くあらわれることがあり、心血管疾患の初期サインとなる場合があります。全身の健康状態を示すサインとなることもあるため、原因に応じた診断や治療を受けることが大切です。
下記の情報を参考に記述しています。
- PubMed(PMID: 20584218) Jackson G, Boon N, Eardley I, Kirby M, Dean J, Hackett G, Montorsi P, Montorsi F, Vlachopoulos C, Kloner R, Sharlip I, Miner M. Erectile dysfunction and coronary artery disease prediction: evidence-based guidance and consensus. Int J Clin Pract. 2010 Jun
まとめ:自分に合ったED治療薬を選ぶために
シアリス(タダラフィル)とバイアグラ(シルデナフィル)は、いずれもED治療に用いられるPDE5阻害薬ですが、それぞれ特徴が異なります。
シアリスは効果が長時間持続し食事の影響を受けにくいことが特徴です。一方、バイアグラは早めの効果が現れますが食事の影響を受けやすいという特徴があります。
どちらの薬が適しているかや、どちらが優れているという一概な答えはなく生活スタイルや健康状態、持病の有無、服用中の薬などによって異なります。そのため自分に合った治療薬を選ぶためには、診察を受けたうえで判断することが大切です。
また、EDは加齢だけが原因とは限りません。糖尿病や高血圧、動脈硬化などの生活習慣病や血管の病気が関係している場合もあります。実際にこれらの疾患はEDのリスク因子として知られており、EDが全身の健康状態を知るきっかけとなることもあります。症状が気になる場合は医療機関に相談しましょう。
現在はオンライン診療に対応している医療機関も増えており、自宅から診察を受けることも可能です。初めてED治療薬を検討している場合は、医師の診察を受けたうえで自分に合った治療法を選ぶことが重要です。安全にED治療を進めましょう。
この記事が、ED治療薬について理解を深め自分に合った治療法を検討する際の参考になれば幸いです。
下記の情報を参考に記述しています。
- Pub Med(PMID: 34665713) Canadian Urological Association guideline: Erectile dysfunction




