ED治療について
勃起機能の低下によりED(勃起不全)となった陰茎に対し、シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)それぞれの有効成分の作用により陰茎を勃起させることができます。
勃起のメカニズム
視覚(目視)、触覚(感触)聴覚(聞く)嗅覚(匂う)ことで性的に興奮して、性的刺激を受けることで、脳が刺激され、神経を通じて勃起をするように脳から信号が伝達され血流が促されます。
このような正常のメカニズムが様々な原因により阻害され正常に機能せず、勃起に至らない状態をED(勃起不全)といいます。
EDの原因とメカニズム
病気とEDの関係
勃起不全の原因となる要素の他に、EDに関わってくる病気(疾患)が存在します。 こちらでは"糖尿病" "心臓病" "心筋梗塞" "腎臓病" "うつ病"について詳しく解説しています。
EDを引き起こす病気・疾患
ED治療薬5種類の比較
ED薬はこれまでバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)の3種類でしたが、今は次世代のED治療薬2種類ステンドラ(アバナフィル)とザイデナ(ウデナフィル)が製造・販売され合計で5種類のED治療薬がございます。
また、各種先発薬の特許期限がきれて、後発薬となるジェネリックが開発され製造・販売に至っています。
先発薬 | バイアグラ
(viagra) |
レビトラ
(levitra) |
シアリス
(cialis) |
ステンドラ
(stendra) |
ザイデナ
(zydena) |
---|---|---|---|---|---|
製薬会社 | ファイザー製薬
移管先:ヴィアトリス製薬 |
バイエル薬品
STAXYN販売元:日本グラクソ・スミスクライン |
日本イーライリリー
移管先:日本新薬 |
VIVUS
提携:Menarini |
東亜エスティ |
後発品 | シルデナフィル錠 (国内/海外製) |
バルデナフィル錠 (国内/海外製) |
タダラフィル錠 (国内/海外製) |
ステンドラジェネリック (海外製) |
ザイデナジェネリック (海外製) |
処方価格 | 25mg:1,320円
50mg:1,430円 100mg:1,650円 |
20mg:1,980円 | 20mg:1,540円 | 100mg:1,870円 | 100mg:1,870円 |
見た目 | |||||
成分量 |
日本製:25・50(mg)
海外製:100mg |
日本製:5・10・20(mg)
海外製:5・10・20(mg) |
日本製:5・10・20(mg)
海外製:5・10・20(mg) |
日本製:未承認
海外製:50・100・200(mg) |
日本製:未承認
海外製:50・75・100・200(mg) |
用法 | 1日1回 1錠(25mg~100mg) |
1日1回 1錠(5mg~20mg) |
1日1回 1錠(5mg~20mg) |
1日1回 1錠(100mg~200mg) |
1日1回 1錠(100mg~200mg) |
先発薬製造・販売日 |
▼錠剤
販売承認:1999年1月25日 販売開始:1999年3月23日 ▼ODフィルム 販売承認:2016年9月1日 販売開始:2016年10月21日 |
▼5mg/10mg
販売承認:2004年4月23日 販売開始:2004年6月21日 ▼20mg 販売承認:2007年5月24日 販売開始:2007年7月18日 ▼STAXYN(OD錠) 販売承認:2010年6月17日 |
販売承認:2007年7月31日 販売開始:2007年9月12日 |
販売承認:2012年4月27日 |
販売許可日:2005年11月29日 |
偽物の危険性 |
主成分の含有量が多少物による、効果増強・減弱・全く効かない・他成分の含有・不純物混入の報告あり
【不整脈・下痢・嘔吐・胸部痛・背部痛・意識障害・痙攣・前失神】など副作用による健康被害の危険 ネット注文の国内発注分35.6%/タイでの発注分48.0%が偽造品 (4社合同による偽造ED治療薬調査) |
||||
購入方法 | ・病院・クリニック
(対面orオンライン診療) ・個人輸入 |
・病院・クリニック
(対面orオンライン診療) ・個人輸入 |
・病院・クリニック
(対面orオンライン診療) ・個人輸入 |
・個人輸入
・医師個人の薬監証明取得による輸入・処方 |
・個人輸入
・医師個人の薬監証明取得による輸入・処方 |
保管 | 高温多湿を避け、PTPシートから出さず常温で保管 | ||||
備考 |
【国内流通】
先発薬20mg/2022年1月 5mg・10mg/2022年3月 出荷終了/国内販売終了 |
【別名】
ドイツ:スペドラ(Spedra) インド:アバナ(Avana) 韓国:ゼピード(Zepeed) |
ED治療薬の効果比較
ED治療薬5種の特性
効果時間
勃起力のバイアグラ、即効性のレビトラですが、持続時間ならシアリス(ジェネリック)です。
シアリスの成分が入ったザイデナは最長13時間と、とても長いですがシアリスの持続時間は、その約3倍となる最長36時間です。
ほとんどのED治療薬が、一晩分の効果(5時間~8時間)を示しますが、シアリスは実に1日半の持続時間を示します。
海外では『week end pill(ウィークエンドピル)』という呼び名ができるほど有名なED治療薬です。
金曜日の夜にシアリスを服用すれば、日曜日の朝まで持続することが、需要の高い理由でしょう。
シアリスはED治療薬で世界NO.1のシェアを誇ります。
勃起力
勃起力によって陰茎の硬さが異なります。
勃起力の強さはバイアグラ(ジェネリック)をはじめとするED治療薬であれば十分に硬くなりますが、勃起力を重要視されたい方はシアリス以外のED治療薬が推奨されます。
勃起と一言で言っても「硬さ」は人それぞれですが、勃起力がまろやかなのはシアリス(ジェネリック)になります。
人気の高いシアリス系のED治療薬は、長時間の継続効果があるものの、硬さは自然な物になるため、シアリス系は硬くなるというより、長時間勃起が促される点がシアリスの特徴です。
即効性
即効性と言えばレビトラ(ジェネリック)です。
ED治療薬は基本1時間前の服用が最良のタイミングとされています。
レビトラ以外の治療薬は、平均して30分以上で大体1時間前後に発現されます。
シアリスに限っては約60分~90分の時間を要します。
レビトラ(ジェネリック)は最短で20分、8割以上の患者様が30分以内に効果が現れたというお声を頂きます。
即効性にあまり重要視されない方からすると、メリットと思えないでしょうが、急な予定でも対応できることで、性行為に十分間に合うことができます。
レビトラは全体的な評価が高い(食事の影響を受けにくい、勃起力に定評がある)ため、レビトラの処方を求められる方は、若年層から中年層の幅広い層に人気の高い治療薬です。
食事の影響
ED治療薬に知識をお持ちでない方からすると、なんのことか?と疑問を持たれると思います。
薬の服用には食前、食間、食後の飲み方があります。
ED治療薬は、食事の影響を受けやすいことから空腹時に服用することが、推奨されています。
食事の影響とは、通常の食事をしてから服用するとED治療薬としての治療力が十分に作用されない、つまり効果があらわれないというものです。
高脂質の食事(ピザ、ラーメン、乳製品など)やkcal(カロリー)の多摂取が原因とされています。
そんな中、この食事を一番影響を受けないのがシアリス(ジェネリック)です。
食事の影響を受けにくいため、いつでも服用できるというのは大きな利点です。
ED治療薬を飲んだにも関わらず、効果があらわれないのでは本末転倒です。
バルデナフィルの成分が入ったレビトラ系なども影響は受けにくいとされています。
一番影響を受けやすいのがシルデナフィルの成分が入ったバイアグラ系のED治療薬です。
ED治療薬はどんなタイミングで、どの治療薬を服用するかを、しっかり選定する必要があります。
ED治療薬の併用注意・禁忌
ED治療薬には併用禁忌薬と併用注意薬がございます。
併用禁忌薬とは「飲み合わせの悪い薬」のことです。
併用(一緒に服用)した場合、作用の減弱、副作用の増強など体に悪影響を及ぼし健康被害に見舞われるおそれがあります。
こちらの記事で詳しく、併用禁忌と注意薬、使用に適さない方の解説をしています。
併用禁忌薬と服用が適さない方
ED治療薬の入手方法
バイアグラ・シアリス・レビトラなどのED治療薬の入手方法は現在3つのみです。
- 病院、クリニックの対面処方
- 個人輸入代行で注文・購入
- オンライン診療による処方
処方箋が必要な医薬品
ED治療薬は基本的に処方箋の必要な薬です。病院で直接診察を受けるか、近年だとオンライン診療で診察を受けることで、処方箋が出されます。
個人輸入代行で入手
海外の製品を日本に直接、個人の名前で輸入することです。
日本の法律上(薬機法)「個人が自ら使用するために医薬品等を輸入する場合、または医師等が自己責任の下、自己の患者の治療や診断に使用する医薬品等を輸入する場合は、事前に厚生労働省大臣(地方厚生局長)に輸入確認申請書等を提出し、輸入確認証の交付を受ける必要があります。」
または「輸入を行う医薬品等を個人自ら使用することが明らかである場合、輸入確認証の発給を要せず輸入が可能となる。」といった内容になります。
処方箋がなく治療薬を入手することができますが、個人輸入のメリット・デメリットがあるため「自己責任」という点に気をつける必要があります。
Amazonや楽天などの通販で購入できない?
処方箋が必要な医薬品であるため、Amazonや楽天などの通販ではもちろん購入ができません。
そういった通販で販売されている精力剤、いわゆるサプリメント・健康食品ですので医薬品ではないためその点を理解した上で購入するようにしましょう。
ED治療薬の入手方法の比較詳細はコチラ
ED治療薬の保険適用について
今までED治療薬は保険適用外でした。しかし2022年4月1日よりバイアグラとシアリスが保険適用されることになりました。
実際にバイアグラとシアリスの保険適用を受ける場合、7つの条件を満たす必要があります。
大まかな内容としては「不妊治療目的」の場合のみ適用される条件となっています。
ED治療薬の保険適用条件の詳細はコチラ