ミノキシジルの内服薬と外用薬の効果・副作用・服用方法を比較

今や「毛生え薬」として有名なミノキシジル。

ミノキシジルには経口錠の内服薬のタイプと患部に塗布する外用薬2種類のタイプがあります。

この2つタイプの効果、は同成分でありながら、効果・効き目が全くもって異なります。

では、どのように異なるのか、ご説明してまいりましょう。

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ミノキシジルとは

1990年代半ば、アメリカの製薬会社が降圧剤の開発の際、治験者の副作用から「多毛症状」=毛が生えるという効果が現れたことをきっかけに、ミノキシジルの開発が始まりました。

これまでに毛生え薬と言われる医薬品がなかったことから世界から需要の声が高まりました。

先発薬名:『ロゲイン』という名前で販売されました。

患部に直接塗布する、外用薬が始まりです。

その後、内服薬となるミノキシジルがその他の製薬会社から製造・肺倍されていますが、日本では未だ未承認薬となっています。

しかし、飲み薬となる内服薬タイプの効果が大変顕著に現れることから、内服薬タイプのミノキシジルを処方するAGAクリニックが多数存在します。

未承認の内服薬ミノキシジルの処方について

医師によるミノキシジル内服薬の輸入に関しては、医療法に基づき、医師の裁量権の元に患者に処方しても、全く問題がないとされています。

つまり、ミノキシジル内服薬の処方は、国内において何も問題はありません。

ミノキシジル外用薬について

ミノキシジル外用薬は、内服薬とな異なり、日本国から「第1薬品」として認可を得ています。

第1薬品とは一般用医薬品(OTC医薬品)の1つで、一般用医薬品の中で最も副作用が生じる恐れが高い医薬品のことで、薬剤師がいないと購入することができない薬です。

つまり、育毛および脱毛の進行を予防する治療薬として、厚生労働省から認可を受けている薬剤として、薬剤師のいる薬局で取り扱いがあればどこでも購入することができます。

ミノキシジル内服薬と外用薬それぞれの特徴

ミノキシジル内服薬

ミノキシジルは血管を広げて血流を促進させて、頭皮に栄養分を多く行き渡らせる事で、発毛・育毛の効果が得られます。
継続して使用する事で、産毛が生成されハリコシのある髪の毛が実感できるようになります。

降圧剤でもあるミノキシジル内服薬は、毛細血管に作用し、収縮した血管を拡張するのでしっかりと栄養が体全体に行き届くことができます。

そのため、頭髪だけではなく、体全体の毛髪に作用するため体毛が濃くなったという症状が現れます。

ミノキシジル内服薬の注意

ミノキシジル内服薬は、肝臓で代謝する薬です。

肝機の数値が高い人やもともと血圧が低い人などは、服用に注意が必要とされています。

高血圧、低血圧の方で薬を飲まれている方がミノキシジルを併用する場合は必ずかかりつけの担当医師にミノキシジル服用の可否を相談してください。

ミノキシジル外用薬

ミノキシジルの外用薬は今や、薬局に行けばどこでも目にします。

前述でもお話ししたように第1薬品であるため、薬剤師の説明が必要となりますが、薬局で手に入るという手軽さは大きなメリットではないでしょうか?

ミノキシジル外用薬の商品

外用薬の商品は多数販売されております。

ロゲインやリアップ、チャップアップ、メディカルミノキなど各製薬会社から多種販売されています。

発売当初の含有されている有効成分は、1%でしたが今では5%含有のタイプがございます。

なお、この5%というのは、国が認可しているミノキシジル外用薬で最大量の含有量として定められているので、5%以上の外用薬は存在しません。

外用薬は毎日、患部に直接「塗りこむ」ことで、細胞分裂を活性化させる効果があり、毛母細胞の細胞分裂が促進され、発毛が期待されるというしくみです。

内服薬と外用薬の大きな違いとは

使用方法

内側から全体を作用する内服薬か、外側から直部だけに作用するか。

一見すると、どちらも患部に発毛効果がみられるものとして、違いがないように思えますが、これが内服薬の発毛効果が高く、外用薬に発毛効果が見られにくい最大点です。

肝臓で代謝される内服薬の効果は発毛効果が大いに見込めますが、外側から浸透する外用薬では患部に浸透してから作用効果が現れるまで時間を要します。

含有量

有効成分の含有量は効果の「強さ」を示す大きな点です。

日本国内で認められている外用薬の最大は5%に対し、クリニックなどで取り扱う内服薬タイプは『10%』です。

作用効果の高い内服薬が外用薬の倍の含有量となるので、発毛効果が大いに期待できるのは、
一目瞭然です。

発毛がみられるまでの期間

AGA治療は、どちらを利用されても一生涯必要となります。

発毛がみられる期間というのは、治療をされる方にとってとても気になる点ではないでしょうか?

外用薬の使用の場合、個人差はありますが、効果が目視できるまでに4週以上と言われています。

満足する発毛まで、1年以上を要すると感じる方が殆どのようです。

内服薬を使用されている方の大半は、3ヶ月~半年、で効果を感じると言われています。

1年以上利用された方の約8割りが、発毛を実感できているというデータもあります。

ミノキシジル内服薬の注意点

ミノキシジル内服薬の効果に期待が出来ることはご理解いただけたと思います。

しかし、内服薬は外用薬とは異なり、誰しもが副作用できるものではありません。

その他、服用に際しての注意点をご説明いたします。

初期脱毛

ミノキシジルの服用開始から2、3週間ほどで『初期脱毛』と言われる副作用がはじまります。

この副作用は通常の副作用とは異なり、1ヶ月~2ヶ月ほどで治まり修復していく言わば「ミノキシジルの効果が出ている」症状です。

初期脱毛は、AGAの進行によって乱されたヘアサイクルがミノキシジルの効果によって正常に戻る過程で起こり得る症状であり、体の正常な反応です。

成長期に移行した髪の毛は、現在生えている古い髪の毛を押し出すことで、成長します。

その時、古い髪の毛が全体的に抜け落ちるので抜け毛が増えたと感じてしまいますが、これは初期脱毛の原因です。

薄毛が改善するはずなのに抜け毛が止まらない、と不安になる方が多いと思われますが、これはた正常な毛髪が生え変わるよう、育ってきている証拠なので、安心して服用を続けてください。

逆に不安になり、服用をやめてしまったら何の意味もありません。

副作用

  • 皮膚:多毛症
  • 循環器系:胸痛、動悸、息切れ、呼吸困難、心拍数増加、うっ血性心不全 等
  • その他:体重増加、手足のむくみ

医薬品副作用被害救済制度について

副作用は、年齢や既往歴になどで事前に予測することが不可能です。

この医薬品副作用被害救済制度は、医薬品等を適正に使用したにも関わらず、副作用が発生し健康被害を受けた場合、医療費等の給付を行い、被害を受けた方の迅速な救済を図ることを目的としており、適用される国から給付金として支援されます。

しかし、ミノキシジルの内服薬は日本国内で初認・認可されていないため重篤な副作用になっても救済制度の適用には至りません。

ミノキシジル内服薬の禁忌

未成年者

未成年者の治験報告(使用実績)はありません。

含有量5%以上の女性の使用

日本人女性における安全性がミノキシジル5%では確認されていません。
女性は含有量が2.5%以下のものを使用してください。

AGA以外の脱毛症

男性型脱毛症及び、壮年性脱毛症以外の脱毛症への効果は見られません。

ミノキシジル内服薬と外用薬の比較について

通販や市販で販売されている外用薬の相場は通販などの利用も考量すると4,000円台~7,000円台前後の様です。

また、当院取り扱いのミノキシジル内服薬と他のクリニックの外用薬とも比較してみましょう

商品名 価格(税込) 用量(含有量) 使用期間
東和薬品ミノアップ ¥4,378 60ml(5%) 1回/1ml
60回
大正製薬リアップX5 ¥6,205 60ml(5%) 1回/1ml
60回
アートネイチャー ラボモヘアグロウミノキシ5 ¥6,960 60ml(5%) 1回/1ml
60回
スカルプDメディカルミノキ5プレミアム ¥7,800 60ml(5%) 1回/1ml
60回
某クリニックの外用薬 ¥5,000~¥13,000 60ml(5%) 1回/1ml
60回
当院
前川クリニック
¥9,980 100錠(5%) 1日/1錠/100日

外用薬の1日1mlというのも患部の広さにもよります。

また、同患部に1ml以上塗布しても効力が上がるわけではありません。

そう考えると1日1mlの使用というのも少々難しいでしょう。

まとめ

ミノキシジルの内服薬と外用薬の違いを下記にまとめました。是非ご参考にして下さい。

ミノキシジル 内服薬 外用薬
最大含有量 10% 5%(日本国内で認可)
飲み方 1日/1~2回/1錠を服用 頭皮を綺麗洗った後1日1mlを患部に塗布
禁忌 ・未成年者の使用 ・女性による含有量5%の使用 ・AGA及び壮年性脱毛症以外の脱毛による使用 ・低/高血圧の方の使用 ・未成年者 ・女性による含有量5%の使用 ・AGA及び壮年性脱毛症以外の脱毛による使用 ・肌が弱い方 ・患部に傷がある方
副作用 ・多毛症 ・胸痛 ・動悸 ・息切れ ・呼吸困難 ・心拍数増加 ・うっ血性心不全 ・体重増加 ・手足のむくみ 等 ・頭皮のかゆみ ・ふけ ・発赤 ・ほてり ・気分不良 等
価格 前川クリニック(内服薬)
¥9,980
他のクリニック¥5,000~¥13,000
市販薬¥4,000~¥80,000弱
内容量 100錠(100日) 60ml(30日~60日)
効果が見られるまで 3ヶ月~半年以上 1年以上
入手経路 クリニック・病院 薬局、通販・クリニック