プラノバールによるヤッペ法
【服用方法・避妊効果・副作用・費用比較】

プラノバールによるヤッペ法・アフターピルとの違いとは?・記事のサムネイル

プラノバールとは

「ヤッペ法」とは、1970年から緊急避妊として利用されている従来の避妊方法です。
この方法では、中用量ピル【プラノバール】に含まれる女性ホルモンである「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」を使用して、妊娠を回避します。
一方、現在主流となっている緊急避妊薬「ノルレボ錠」は高用量ピルに分類されます。
中用量ピルと高用量ピルにはどのような違いがあるのでしょうか?
この点についても以下で、プラノバールについて詳しく解説しています。

ヤッペ法とアフターピル(ノルレボ・エラ)を比較

こちらの表はヤッペ法とノルレボ(レボノルゲストレル)とエラ(ウリプリスタール酢酸エステル)の費用や効果・副作用を比較したものです。

ヤッペ法とノルレボを比較

大まかな費用、日本国内における認可が下りているかどうか、服用方法の違い、避妊率の高さ、副作用の症状についてそれぞれの違いから自分に合った薬剤や避妊方法を選ぶことが大切です。

中でも避妊率が高いことは安心材料のひとつになります。

そして、妊娠回避する上で次に気なるのが"副作用"ではないでしょうか。
副作用をみてもノルレボやエラなどのアフターピルが圧倒的に発症率が低いことがわかります。

医薬品である以上メリット、デメリットはつきものです。
避妊される女性にとって一番重要なことは
『いかにつらい思いせず妊娠を回避できるのか?』
ではないでしょうか。

料金(費用)が多少高くても確実に避妊できる方法を選択することが賢明な判断と言えるでしょう。
下記の記事ではノルレボとエラの詳しい効果や特徴に関して解説しています。

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ノルレボの効果・特徴

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エラの効果・特徴

服用方法

緊急避妊薬である「ノルレボ錠」や「エラ」が分類される高用量ピル・超高用量ピルは、性行為後に1錠を1回の服用に対して、ヤッペ法は2錠/2回服用する必要があるのが大きな違いです。

ヤッペ法でのプラノバール服用方法
ヤッペ法でのピル服用方法
  • 1回目の服用は、性交後72時間以内に2錠を服用。
  • 2回目は、1回目の服用から12時間後に2錠の服用が必要です。

服用時の注意点

性交後72時間以内に複数回分けて2錠ずつ服用する必要があり、この時間を過ぎてしまうと、避妊効果の著しい低下の恐れがあります。

包装に記載された通りに服用することが大切です。 緊急避妊薬に該当するプラノバールは、副作用のリスクもあるため定期的な避妊には使用しないようにしましょう。

嘔吐

服用後2時間以内に嘔吐してしまったら、直ちに同量のアフターピルを再服用してください。
嘔吐した際は、その旨を医師にお伝えください。すぐに処方いたします。

アルコール

アフターピル服用前後の注意点として、飲酒は控えてください。
アルコールを摂取した場合、強い副作用が現れる可能性があり、成分が余分に排出され、避妊の効果を得られなくなる可能性があります。

副作用

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 頭痛
  • 下痢
  • めまい
  • 月経不順
  • 乳房の張り
  • 発疹 など

頭痛やめまいなどの神経症状、嘔吐や下痢などの胃腸症状、その他に生殖器症状や皮膚症状などが主な副作用として挙げられます。
これらの副作用はプラノバールに含まれる女性ホルモンの影響によるものです。
また、個人差があるため、必ずしもすべての人に発生するとは限りません。副作用が現れた場合はすぐに医師にご相談ください。

副作用発症率の違い

ヤッペ法で避妊を行った場合、ノルレボ法と比べて副作用が出やすいというデメリットがあります。吐き気では2倍、嘔吐の発症率に至っては3倍もの違いがあります。
ヤッペ法も他のアフターピル同様、成分の吸収前に嘔吐してしまった場合は、もう1錠を直ちに服用する事で対策を打つことができますが、この副作用の発症率を見ると少々ヤッペ法に抵抗をもつ人も少なくありません。
嘔吐と一言で言っても、その時はかなりつらい思いをすることは間違いありません。
特に、一度嘔吐してしまうとまた吐いてしまったらどうしようと薬剤を飲むことに強い抵抗を抱えてしまう人も少なくありません。

嘔吐対策『トラベルミン』

制吐薬トラベルミン

嘔吐が不安な方は、予め嘔吐予防のために、酔い止め薬である「トラベルミン」を服用することができます。
また、嘔吐を起こす前に制吐薬である吐き止め薬を併用することも有効です。
ただし、これらの薬は副作用を持つ場合がありますので、事前に医師の指示を受けることを推奨します。

ヤッペ法(プラノバール)の料金

ヤッペ法は、比較的低い避妊率や手間のかかる服用方法であるため、最近では一部の病院やクリニックを除き、選択肢から外れつつあります。
そのため、ノルレボなどの避妊率の高いアフターピルと比較すると、費用が安く、一部のクリニックでは、4,000円台から処方されています。高いところでも、8,000円前後で済む場合があります。

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ヤッペ法の実用性~妊娠回避率~

アフターピルは『望んでいない妊娠を避ける』ための緊急避妊薬です。
服用する女性にとっては、『妊娠回避率の高いピル』が一番安心しますよね。

今現在、主流となっているノルレボ錠やウリプリスタール酢酸錠と比べるとヤッペ法の避妊率は一か八かと言えるほど妊娠回避率の低いものです。

各種避妊率の比較グラフ

ヤッペ法は、費用はとても低コストで行える避妊法かもしれませんが、万が一服用して3週間後の妊娠回避の確認を行い避妊ができていなかった場合、その後のアフターピル服用は効果時間を過ぎているため服用できません。

その他の手法(人工妊娠中絶など)を利用した場合、10万~15万円、高いところでは20万円以上の費用がかかる上に、人工中絶法は子宮頚管が拡張しているため感染リスクが高く、クラミジア感染していると、中絶手術によって"骨盤腹膜炎"などを引き起こすリスクが高くなります。
ヤッペ法で避妊できなかった時、リスクと費用コストが高くつきます。

確実な妊娠回避のためにも、ヤッペ法についてよく理解した上で服用を検討しましょう。

ヤッペ法が優先的避妊法として選ばれないのは避妊、副作用に対するリスクが多いためです。

アフターピルが服用できるのは1度だけ

ヤッぺ法による服用期間は最大で3日以内です。
しかし、ヤッペ法では服用から24時間を超えると避妊率が著しく低下し、30%台まで下がる可能性があるため、3日以内に服用することが推奨されます。
服用期間の3日を超えるとヤッペ法による妊娠回避が困難となるでしょう。

そのうえ、プラノバールの副作用である『嘔吐』の発現率は大変高いものです。
嘔吐後の時間経過が避妊失敗から3日以内であれば、再度処方して服用することで、避妊効果が得られる可能性があります。
しかし、2時間以内の嘔吐では避妊効果は得られません。
つまり、アフターピルによる避妊出来るチャンスは『1度きり』です。

しかし、ヤッペ法の避妊に不安を感じる場合、ほかのアフターピルも選択肢の一つとして考えることができます。
前川クリニックでは3日以内の服用が可能であればノルレボ、3日以降5日以内の服用ならエラワンを推奨しております。これらのアフターピルは説明した通り、ヤッペ法よりも高い避妊率が報告されています。
緊急避妊の手段であり、アフターピルは定期的な避妊には適していません。避妊方法には個人差がありますので、 是非自分に合った確実な避妊方法をご自身でしっかりとお選びください。

ヤッペ法のまとめ

  • ヤッペ法は2回の服用が必要となり、避妊率は高くても70%台である。
  • 現在主流となっているノルレボと比較すると避妊率が低い上、副作用の発症率が高い
  • 低コストで処方が受けられるため費用が気になる人にとっては処方が受けやすい

『避妊を望む人』にとって、ヤッペ法の避妊率の低さと副作用の発症率の高さは、不安材料となるのではないでしょうか?
ヤッペ法は使用方法に制限があり、誤った使用が起こりやすく、避妊効果が低下する可能性があります。
しかし、避妊率の高いノルレボやエラなどの処方を受けることで、リスクや不安材料の負担軽減に繋がります。

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