アフターピルは性交後、有効時間内に服用することで妊娠を防ぐことのできる緊急避妊薬です。
しかし、どれだけ早く・正しく服用しても100%避妊ができるわけではないうえに、服用の遅れ、吐き気や下痢による吸収障害など避妊失敗の原因がいくつもあります。
また、アフターピル服用後に発現する副作用の消退出血は「避妊成功の目安」となります。
では、『避妊失敗の原因』と『消退出血』について詳しく解説していきましょう。
避妊失敗となる5つの要因
アフターピルを服用しても失敗する場合があり、失敗にはさまざまな要因が考えられます。
少しでも避妊率を高めるためにも、しっかりと理解・把握してアフターピルを服用しましょう。
【case.1】誤った服用タイミング
冒頭でもお話の通り、アフターピルは避妊失敗から少しでも早く服用することで、避妊成功率が高くなるため、早急に飲むことが最も大切です。
アフターピルは大きく分けて3種類「レボノルゲストレル」「ウリプリスタル酢酸エステル」「プラノバール」。
それぞれ服用する種類によって、避妊率や有効時間、飲み方が異なります。
成分名 | 有効時間 |
---|---|
レボノルゲストレル | 72時間(3日)以内 |
ウリプリスタール酢酸 | 120時間(5日)以内 |
プラノバール |
・1回目性交後72時間以内に2錠
・2回目12時間後に2錠 |
各アフターピルには有効時間があり、この時間を超過した場合、避妊の成功率は著しく低下します。
それでも、妊娠を回避できる可能性はありますが、明らかな避妊率の低下から妊娠リスクが大幅に上昇しますが、望まない妊娠は、何もせず不安に待つのではなく、アフターピルの投与を前向きに検討しましょう。
アフターピルの正しい服用方法はこちら
【case.2】副作用による嘔吐
現在、緊急避妊薬の主流となっているのが「レボノルゲストレル」と「ウリプリスタル酢酸エステル」です。
従来のアフターピル『プラノバール』と比べ、現在主流となっているアフターピルの副作用発現率は低減され1%~10%未満程度とされています。
その少ない発現率の中で特に気を付けなくてはならないのが服用直後の嘔吐です。
アフターピルの有効成分が体内に吸収されるまで、飲んでから2時間以上の時間を要しますが、2時間以内に嘔吐してしまうと、成分が体内に十分吸収されず 避妊効果を得られず避妊に失敗してしまうことがあります。
嘔吐した場合、直ちに追加で1錠アフターピルを飲む必要があります。
ご不安な時は、酔い止め薬(トラベルミンなど)や制吐薬と併用(一緒)して飲みましょう。
また、嘔吐以外に、下痢や腹痛などの症状があり、これらも有効成分の吸収に影響を与える可能性があるため、市販の鎮痛剤などと併用すれば解消されることがあります。
副作用の吐き気・嘔吐について
【case.3】飲み合わせの悪い薬・サプリメントと併用禁忌薬
稀に下記の医薬品やサプリメントを併用することで、避妊に失敗する可能性があります。
下記に該当される医薬品及び、サプリメントや果物とアフターピルの併用を避けましょう。
効果を下げてしまう薬やサプリメントと同時に飲んでしまい、避妊に失敗するケースがあります。
健康食品でセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含んだサプリメントなどは、効果を半減させてしまう代表的な成分です。ご注意ください。
- 結核の薬
- てんかんの薬
- 抗エイズウイルスの薬
- セイヨウオトギリソウを含む健康食品
- グレープフルーツ(グレープフルーツジュースも含む)
アフターピルを飲まれる際は、これらを併用しないよう周知しておきましょう。
他にもアフターピルと併用できない医薬品が存在します。
一緒に飲んでしまうと予期せぬ事態に見舞われる可能性があります。
今、定期的に飲まれているような薬があればご自分の飲まれている成分と照らし合わせてみてください。
アフターピルの併用禁忌薬について
【case.4】避妊確認前の非避妊行為
アフターピルを飲んだ後、約80%の方が5日間以上避妊効果が続くとされていますが、妊娠の完全な防止を保証するものではありません。その間の性行為でも妊娠するリスクは十分にあります。
アフターピル服用後は、排卵が抑制されるため本来の排卵期よりも遅れが生じます。
妊娠回避の確認と排卵期の時期が確定されるまで、性行為は控えるか、安定した避妊方法を選択することが重要です。
避妊方法には、コンドームの使用などがあります。
性感染症に感染しないようためにも、コンドームの使用を推奨します。
【case.5】偽薬・粗悪品
個人輸入代行(海外通販)で購入できるアフターピルは、安価であることから入手しやすく、利用する方が多くいます。
厚生労働省の調査によると、輸入された海外薬品のうち 約60%が偽薬品 、または 劣悪な環境で製薬した粗悪品 であったという実例の報告があります。
偽薬品は十分な成分が含有されておらず、避妊効果が不十分で効果を全く得られない。
全く違う成分が含有されており、予期せぬ副作用が発現して、最悪の場合、緊急搬送されてしまうなどの危険性が懸念されます。
非避妊行為の妊娠率と避妊方法とその失敗率
非避妊行為、非避妊具からの体外射精の妊娠率と避妊した場合の失敗率について比較してみましょう。
※妊娠率について:(健康女性の体質、ホルモン時期によって妊娠率は大きく変動します)
※避妊失敗率について:(理想的な使用方法~一般的な使用方法の確率を表記しています)
非避妊行為 | 妊娠率 |
---|---|
【膣内射精】 | 約25%~85% |
望まない妊娠を避妊処置をせずに行う行為では決してありません。 | |
非避妊具からの体外射精 | 妊娠率 |
【膣外射精】 | 約4%~19% | 膣外射精しても約5回に1回は妊娠する計算で大変危険な行為です。 |
避妊法 | 失敗率 |
---|---|
経口型常用避妊薬 (低用量ピル) |
約0.3%~8% |
飲み忘れがなければ、常に高確率での避妊可能が認められます。 | |
経口型緊急避妊薬 (アフターピル) |
約1%~10% |
早めの服用で避妊率向上。避妊失敗後に1錠服用する緊急処置。 | |
コンドーム | 約2%~15% |
避妊と性感染症予防の両面から目的とされ、男女ともに第一選択される避妊具。 |
その他の主な避妊方法
受精のタイムリミットは24時間
排卵された卵子は子宮へ排出されてから24時間以内に受精しなければ、受精卵は発生しないので妊娠しませんが、精子の生存期間は女性の体内で最大5日間ほどです。
タイミングが合わず排卵後5日以内に性交渉をすると、精子が待機状態で、その後に受精する可能性があります。
アフターピルの作用によって、子宮への侵入や受精阻害、または卵巣からの卵子の輸送を阻害することによって、妊娠を防止します。
服用後、受精が起こらなかった場合、受精卵が着床せずに子宮内膜が剥がれ落ち、出血が起こります。
この出血が【消退出血】になり、妊娠が回避されたことになります。
かんたん問診
妊娠検査薬で避妊確認
妊娠検査薬を使って妊娠の有無を確認しますが、その際【陽性】と出たら妊娠を疑いましょう。
「疑う」というのは、市販の妊娠検査薬で誤認識で判断される場合があります。
もちろん市販の妊娠検査薬でも十分に妊娠の有無を確認できますが、正しい使用方法で行えていなかったなどの原因からご認識されるからです。
妊娠の可能性を放置してしまい、妊娠していた場合、手遅れになり中絶手術を施すことになります。
妊娠検査薬が陽性反応をおこすしくみ
妊娠検査薬は、尿中のhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を検出することで陽性反応を示します。
検査薬には特定の抗体が含まれており、この抗体はhCGと反応して結合します。
もし尿中に妊娠初期の段階で十分な量のhCGが存在する場合、hCGと抗体が結合し、その結果、テストラインが表示されます。
テストラインが表示されることで、陽性反応となります。
反対に、尿中に十分な量のhCGが存在しない場合、抗体と結合するhCGが不足し、テストラインが表示されないため、陰性反応となります。
妊娠検査薬の正しい使用方法
妊娠検査薬の最適な使用時期は、通常、生理予定日の1週間後ですが、一部の検査薬は生理予定日の数日前から使用できる場合もあるので、検査薬の説明書を参照して、最適な使用時期を確認しましょう。
準備
尿を収集する前に、必ず手を洗い、清潔な状態で検査薬をパッケージから取り出しましょう。
使い方や特定の手順に沿って行うためにも説明書をしっかり読みましょう。
初朝の最初の尿が最も濃度が高いため、この時点での尿採取が最も適しています。
検査前にトイレへ行く時は、容器または指定された方法で尿を収集しておきます。
収集後は、説明書の指示に従って検査薬に尿を付けます。
一般的には、尿を特定のマークまで付けたり、特定のテストストリップに尿を浸したりします。
結果が表示されるまで数分間待つ必要があるので、規定の時間まで待ちます。
このとき、妊娠検査薬を水平にして置きます。
斜めや縦にして置いてしまうと、正しい結果が得られないこともあるので、検査前に置き場所を確保しましょう。
※結果表示までの待機時間は、検査薬の種類によって異なる場合があります。
指定された時間が経過したら、結果を読み取ります。
結果は「陽性」(妊娠あり)または「陰性」(妊娠なし)のいずれかとして表示されます。
また、判定してから1週間経過後も生理がない場合、再度妊娠検査薬を使用しましょう。
使用上の注意
- 検査薬の使用には、説明書に記載されている特定の手順や指示に従うことが重要
- 検査薬の有効期限を確認し、期限を過ぎている場合は使用しないこと
- 複数の検査薬を使用する場合は、同じ尿サンプルを使用せず、新しい尿で検査を行う
妊娠検査薬の価格
ドラッグストアなど市販で手軽に入手できる妊娠検査薬の値段は300〜2000円前後です。
1回用・2回用があり、精度や価格は各メーカーによって異なります。
商品名 | チェックワン 【アラクス】 |
ドゥーテストhCG 【ロート製薬】 |
クリアブルー 【オムロン】 |
ウー・マン チェック 【不二ラテックス】 |
---|---|---|---|---|
見た目 | ||||
分類 | ※第二類医薬品に分類される妊娠検査薬のみ表記しています。 | |||
特徴 | 尿をかけて1分
月経予定当日から診断可 |
初めての使用でも簡単チェック | いつでも検査可能な 妊娠検査薬 |
1分間で判定可能 |
タイプ | 1回タイプ / 2回タイプ | |||
価格 (税込) |
1回/657円~ 2回/877円 マツモトキヨシ |
1回/657円~ 2回/767円 マツモトキヨシ |
1回/627円~ 2回/880円 マツモトキヨシ |
1回/331円(+送料600円)~ 2回/488円(+送料648円) 楽天 |
早期妊娠検査薬は生理予定日の1日目から検査できます。
妊娠検査薬は生理開始予定日からおよそ1週間後としているものが一般的です。
より信憑性の高い検査反応を確認する時は、産婦人科やクリニックで精密な検査を行いましょう。
避妊成功の合図となる副作用『消退出血』の正体とは?
アフターピルは排卵を抑える効果があり、避妊に成功すると3週間以内に月経(生理)が起こります。
作用効果によるこの消退出血は、避妊成功のサインとなる
目安
になります。
消退出血は10日前後に発症することが多く、早い方であれば4~5日であらわれます。
一般的に排卵前・排卵期中のアフターピルの服用は、月経の予定日より早く出血する傾向にあります。
これはアフターピルの効果によるもので、自然の月経とは異なりるため、この時期にアフターピルを服用した場合、消退出血と月経の出血が
計2回ひと月
に生じることになります。
排卵後にアフターピルを服用した場合、本来の月経予定日に月経が起こることが多く、この場合自然の月経とアフターピルによる消退出血が重なって生じて、 月1回 の出血になります。
アフターピルの影響で月経が、早まることも、遅れることもあります。
これは、女性のホルモンバランスが一時的に崩れるため、月経周期が不安定になることが理由です。
そのため、服用直後に月経がこなくても心配することはありません。
消退出血の特徴
消退出血は、普段の月経(生理)より、出血量が少ないのが特徴です。
また、普段の生理より、出血量が少量で3日以上出血が続く時は、消退出血と考えて問題ないでしょう。
多くの方がアフターピル服用から、4日目以降に消退出血が2~3日程度続きます。
消退出血が起これば、妊娠の心配はまずありませんが、消退出血はアフターピルの副作用による出血のため、避妊成功の方全員に起こるわけではないことを理解しましょう。
見分けづらい着床出血
次に着床出血についてです。
妊娠初期に見られる出血で、あらわれる時期や見た目など消退出血に酷似しているため見分けがつきにくい、それが着床出血です。
この着床出血の存在により、出血=避妊成功の合図ではないことをまずご理解ください。
あくまで月経(または消退出血)が起きることが、避妊成功の目安です。
見分け方をまとめた表はこちら
4つの不正出血とその原因
続いては、不正出血についてです。
不正出血はこれまでの消退出血、着床出血とは全く異なります。
例えば、月経周期外や周期の途中で出血が起こることがあります。
これは、ストレスや疲れから子宮内のホルモンバランスの乱れによって異常が生じたり、子宮内膜の状態変化によって引き起こされることがあります。
では、この不正出血が意味するものとは一体どんな影響を及ぼすのか?
不正出血によって引き起こされる4つの出血とその原因についてご説明いたします。
❶機能性出血
- 生理周期外や月経期間外に出血が発生することがある
- 通常の生理周期から逸脱した不規則な出血が見られる
- 一度に大量の出血がすることがある
- 出血のパターンが通常の生理周期とは異なる
- 生理痛や下腹部の不快感、疲労感、頭痛などの症状が伴うことがある
- 出血が続いてしまう無排卵月経
- 黄体機能不全で生理前に卵巣や脳下垂体から少量の出血が続く
ホルモンの変動
卵巣機能の変化や排卵の不規則性が関与することがあります。
女性の生理周期は、卵巣から排出されるホルモンのバランスによって制御されています。
ホルモンの変動が生理周期の正常なパターンを乱すことがあり、これが機能性出血を引き起こすことがあります。
ストレス
長期間のストレスや精神的な負担は、ホルモンバランスを乱す可能性があります。
ストレスによって副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンが影響を及ぼし、子宮内膜に変化をもたらすことがあります。
生活習慣の変化
体重の急激な増減、過度の運動、食生活の変化など、生活習慣の大幅な変化も機能性出血を引き起こす原因となることがあります。
子宮内膜の異常: 子宮内膜の異常な成長や変化も、機能性出血の原因になることがあります。
例えば、子宮筋腫や子宮内膜ポリープといった病態が存在する場合、出血が不規則に起こることがあります。
体外要因
生理周期や出血パターンに影響を及ぼす外部要因も存在します。
これには、避妊法の使用やホルモン補充療法、子宮内避妊器具(IUD)の装着などが含まれます。
また、ホルモンバランスが不安定になりやすい思春期や更年期に多くみられる症状でもあります。
❷器質性出血
器質性出血は、子宮内部の器質的な問題や病態によって引き起こされます。
- 通常の生理周期から逸脱した不規則な出血がよく見られます。出血が周期に沿っていない、間隔が異常である
- 生理周期よりも長期間にわたって続く、周期的に出血が起こることがある
- 出血量が通常よりも多い、少ない、一度に大量の出血があることもある。
- 生理周期とは異なる出血のパターンで短くなる、長くなる、出血と休止が交互に繰り返される場合がある。
- 関連する病態によっては、下腹部や骨盤の痛み、不快感が伴う、特に子宮内膜症や子宮筋腫などの状態では、痛みが強くなることがある。
子宮筋腫
不正出血の主要な原因となることがある良性の腫瘍「子宮筋腫」は子宮内に存在します。
子宮筋腫が、子宮壁の筋肉層から発生し、出血や周期の変化を引き起こす可能性があります。
子宮内膜ポリープ
子宮内膜の上にできる良性の腫瘍です。
ポリープが存在すると、子宮内膜が異常に成長し、不規則な出血や出血量の増加を引き起こすことがあります。
子宮内膜症
子宮内膜が子宮の外側にも広がる状態で、通常の子宮内膜の成長と剥離を妨げてしまい、出血や炎症が引き起こされ、不正出血が発生します。
子宮内膜増殖症
子宮内膜が異常に増殖することで、子宮内膜が厚くなり出血や周期の変化が生じて出血を起こします。
子宮頸部ポリープ
子宮頸部(子宮の入り口)にできる良性の腫瘍です。
ポリープが存在すると、出血やスポッティング(、わずかな量の出血や軽い出血)の原因となることがあります。
❸中間期出血
排卵期に、卵胞ホルモンの分泌が一時的に低下することが原因で起こる出血です。
出血は通常わずかな量で、通常の生理出血よりも少ないですが、出血が数日間から数週間続いたり、出血の色が鮮やかな赤色から茶色やピンク色になることがあります。
一般的には、中間期出血は他の月経関連の症状(例:生理痛や下腹部の不快感)とは関連していないことが多いです。
卵胞崩壊出血
卵巣から排卵が起こる際に、卵胞が破裂して出血が生じることがあります。
この出血は通常短期間であり、排卵期や生理周期の中間に発生します。
ホルモンの変動
ホルモンバランスの変化が影響して卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が不安定になることで、中間期出血が発生します。
子宮内膜症
子宮内膜が子宮の外側にも広がる状態で、通常の子宮内膜の成長と剥離を妨げてしまい、出血や炎症が引き起こされ、不正出血が発生します。
緊張・ストレス
ストレスや身体的な緊張状態は、生理周期に影響を与えることがあります。
生活環境の変化
生活環境の変化、特に時差ぼけや飛行機の長時間移動など、体内時計に影響を与える要因が中間期出血の原因です。
経口避妊薬の使用
適切なタイミングで薬を摂取することができなかったり、ホルモンのバランスに対する個人の反応が異なる場合に出血します。
❹その他の出血
不正出血は身体の異常知らせるシグナルです。
自己判断を行うことはとても危険です。
決してそのままにせず、原因と症状を明確にすることが大切です。
膣炎
原因は多種多様で、チーズのような※おりものが増加するカンジダ膣炎、女性ホルモンの減少による萎縮性(老人性)膣炎、細菌による細菌性腟炎など様々です。
近年では、若い女性に多くみられる病気です。
一般的に、危険な病気ではありませんが、痛み・痒み、パートナーへの感染など、主に不快感を覚える症状です。
※子宮頚部、子宮内膜、膣から出る酸性の分泌物のこと。
膣内部のうるおい保って粘膜を守ったり、汚れを排出したり、バイ菌などが子宮内に侵入を防ぐ役割がある。
膣癌
膣壁に発生する癌です。
月経周期とは無関係の、または閉経後の出血やおりもの(帯下)ですが、他にも性交中の痛み、下腹部(骨盤領域)の痛み、排尿時の痛み、腟内のしこり、便秘などがあります。
膣部びらん
子宮頸管が赤くただれた状態。性行中に出血したり、感染が起こりやすくなり、炎症起こすと二次感染などの原因にもつながります。
病気でなく、月経がある間は約8~9割の女性にみられる。 更年期になると女性ホルモンが減少するため、閉経後の女性にはほとんどみられません。
卵巣機能不全による出血(機能性出血)
ホルモン分泌に関する部位の不調によって出血します。 ※無排卵月経や黄体機能不全など。
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが早期に低下してしまうことで、更年期障害と呼ばれる諸症状が現れたり、骨粗しょう症や高コレステロール血症などの発症リスクが高まったりする場合があります。
※月経のように出血はあるものの、排卵は伴わない病態のことです。
少し酸っぱい臭いがする場合は、問題ありません。
卵巣腫瘍
卵巣にできる腫瘍です。
原因は解明されていませんが、全ての方に発生する可能性があります。
特に20~30歳代の若年層に多い病気です。
子宮内膜ポリープ
子宮の奥にできる※ポリープで、ほとんどが良性ではありますが、子宮体がんがポリープ状に発達することもあるので、ポリープが悪性であるかどうか、検査する必要があります。
取り除くには手術で除去する方法と、ピルなどによる薬物療法でも治療できます。
『皮膚・粘膜などの面から突出し、茎をもつ卵球状の腫瘤(広辞苑第6版より)』の総称です。
子宮頸がん
HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が大きな原因です。
子宮の入口付近から頸管に発生するがんです。
進行にしたがい、おもな自覚症状として不正性器出血(月経以外の出血)や帯下(おりもの)の増加などが見られます。
下肢痛や血尿、血便、排尿障害、下腹部の痛み、腰痛、が現れることもあります
子宮体がん
子宮内膜から発生するがんで、 40代後半から増加し、50~60代に多くみられ、閉経後の女性が罹患しやすい傾向にあります。
多くの場合、不正出血や血性のおりものなどの症状が出ます。
子宮内膜炎
細菌が子宮内膜に入り込むことによって起こる炎症です。
下腹部の痛みや腰痛、膿の混じったおりものが出て、発熱を伴う場合もあります。
起炎菌が特定された場合には、感受性のある抗生剤を使用します。
粘膜下子宮筋腫
子宮の粘膜下層に接する筋肉の部分である、”筋層”から内腔に向かって突き出る筋腫。
月経時の出血が多くなり、不正出血もよく見られます。
ピルで出血をコントロールするか、手術で”筋腫”の取り除き治療します
頸管ポリープ
子宮頸管の粘膜が増殖してできる良性の腫瘍。
腔内に突き出ることもありますが、放置しても大きな問題にはなりません。
わずかな刺激で出血するのでたびたび出血する場合は、切除してもらった方が安心です。
頸管の炎症
子宮頸管に細菌が入り込むことによって起こる炎症です。
性交渉で感染することもありますが、多く見られるのは、膣炎から菌がのぼってきて炎症を起こすケースです。
特に、子宮頸部びらんがあると、感染しやすくなりますので、注意が必要です。
では、消退出血と不正出血はどのように見分けるのか?
消退出血と不正出血の見分け方
不正出血と消退出血(月経)を見分ける方法として、経血の状態から見分けることができます。
消退出血 | 着床出血 | |
---|---|---|
服用後平均7~10日に発症(月経周期に関連)
※早期で4日目以降、晩期は3週間前 |
時間 | ①受精後から約6〜12日 ②着床から4週目 |
3〜7日程度の期間続く※個人差あり | 期間 | 2~3日程度のわずかな期間 ※個人差あり |
鮮やかな赤色または赤茶色 | 色 | ピンク、赤色、茶色など |
月経とは異なり、少量 | 量 | 少量でタンポンやパッドを使用する必要がないほどのわずかな出血 |
月経とは異なり、サラサラと鮮血している | その他 | 薄く水っぽい質感で血液が混ざったおりものと形容されることもある |
消退出血の時期・期間
服用したタイミングによって、消退出血が終わった後に通常の月経(月2回の出血)が起こることがあります。
また、「出血期間が長期間続く」「出血量が多い」などの過症状は、不正出血の可能性があります。
アフターピルの副作用以外のことが考えられるので、病院へすぐに受診され医師に相談しましょう。
消退出血の色・量
見た目の色で消退出血を判断するのは、判断基準が個人で異なるので、時期も含めて確認しましょう。
アフターピルには子宮内膜を薄くする働きにより、通常の経血量より少ないのが大半です。
出血量が多かったり、いつまでも止まらないという場合は、不正出血以外に別の原因で出血している可能性も考えられます。
消退出血がない
消退出血は、アフターピルの副作用なので必ず起こり得る症状ではありません。
来ないからと不安になることはありませんが、副作用が出ていないこと以外に消退出血がないことに2つの理由が挙げられます。
前述でもご説明させていただいたように、消退出血は、アフターピルの副作用なので必ず起こり得る症状ではありません。
来ないからと不安になることはありませんが、上記理由のひとつである妊娠という線も考えられるので、妊娠検査薬などで、避妊が確認できるまで気を緩まずにいましょう。
まとめ
消退出血は、避妊成功の目安になりますが、消退出血があらわれていなくても、避妊ができていることもあります。
何よりもアフターピルを有効時間内に正しく飲むことが重要です。
また、アフターピル服用から3週間経過した時、その時点で月経が確認されていなければ、避妊に失敗している可能性が考えられます。
これらをしっかり判断する時は、21日(3週間)後を目安に、妊娠検査薬または病院・クリニックで検査を受けましょう。
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