ED治療薬には複数の選択肢があり、どれが自分に向いているかわからないと悩む方は少なくありません。
ステンドラ(アバナフィル)やザイデナ(ウデナフィル)は、海外で使用されているED治療薬ですが日本国内では未承認薬のため一般的な保険診療では使用されておらず、取り扱いのある医療機関は限られます。バイアグラ・レビトラ・シアリスと比べると一般的な処方薬としてはなじみが少なく情報を探しにくい薬剤です。
この記事では、ステンドラとザイデナの特徴、作用時間、副作用、国内で承認されているED治療薬との違いについてわかりやすく解説します。
ED治療薬の基本的な仕組みとPDE5阻害薬とは
ED治療薬の多くは、PDE5(ホスホジエステラーゼ5型)という酵素の働きを抑えることで効果を発揮します。
性的刺激を受けると、陰茎の血管が広がって血液が流れ込み、勃起が起こります。しかし、時間が経つとPDE5という酵素が働き、血流は徐々に元の状態に戻ります。
ED治療薬は、このPDE5の働きを抑えることで血流を維持し、勃起をサポートする薬です。なお、性的刺激がなければ勃起することはありません。
現在、日本国内でED治療薬として承認されている主なPDE5阻害薬には以下があります。
- シルデナフィル(バイアグラの有効成分)
- タダラフィル(シアリスの有効成分)
- バルデナフィル(レビトラの有効成分)
これらはいずれもPDE5阻害薬に分類されますが、有効成分ごとに、効果が現れるまでの時間、作用が続く時間、食事の影響、副作用の出方などに違いがあります。
薬剤によってはPDE5以外の酵素にも作用することがあり、まれに色覚の変化や視覚に関する違和感がみられる場合があります。ただし、副作用の出やすさは薬の種類だけでなく、体質、服用量、持病、併用薬などによっても変わります。
ED治療薬は、生活スタイルや体の状態、現在服用している薬をふまえて選ぶことが大切です。
狭心症などの治療に使用される硝酸薬(ニトログリセリンなど)や、一酸化窒素(NO)供与薬とは併用できません。これらを一緒に服用すると血圧が急激に低下し、重篤な副作用を引き起こすおそれがあります。
また、一部の肺高血圧症治療薬(可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬など)も併用禁忌とされています。
持病がある方や他の薬を服用している方は、自己判断で使用せず医師や薬剤師に相談してください。
ステンドラ(アバナフィル)の特徴と向いている人
ステンドラは有効成分にアバナフィルを含むED治療薬(PDE5阻害薬)です。性的刺激を受けた際に陰茎への血流を促し勃起を維持しやすくする働きがあります。
ステンドラの主な特徴
ステンドラの特徴の一つは勃起に関係するPDE5という酵素に選択的に作用しやすいことです。そのため視覚に関係する酵素(PDE6)への影響が比較的少なく、色覚の変化などの視覚系副作用が起こりにくい可能性が報告されています。ただし副作用の現れ方には個人差があり完全に防げるわけではありません。
また比較的早く効果が現れやすいことも特徴です。海外の臨床試験では服用後15分程度から有効性が認められた例が報告されており、FDA(米国食品医薬品局)が承認した用法・用量では、性行為の約30分前の服用が推奨されています。
下記の情報を参考に記述しています。
- STENDRA(アバナフィル)添付文書 米国食品医薬品局(FDA)
作用時間は約6時間とされ、シアリスのような長時間作用型ではありません。一方で、高脂肪食の後に服用すると薬の吸収が遅れ効果が現れるまでの時間が遅くなる可能性があります。
主な副作用には、頭痛、顔のほてり、鼻づまり、背部痛などがあります。
持病や服用中の薬によっては使用できない場合があります。硝酸塩系薬剤との併用は禁忌です。

ステンドラは日本国内では未承認薬です。国内で承認されているED治療薬には、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルがあり、どのED治療薬が適しているかは症状やライフスタイル踏まえて選ぶことが大切です。
下記の情報を参考に記述しています。
- PubMed(PMID: 22759639) Selectivity of avanafil, a PDE5 inhibitor for the treatment of erectile dysfunction: implications for clinical safety and improved tolerability
- PubMed(PMID: 22248153) A randomized, double-blind, placebo-controlled evaluation of the safety and efficacy of avanafil in subjects with erectile dysfunction
ザイデナ(ウデナフィル)の特徴と向いている人
ザイデナはウデナフィルを有効成分とするED治療薬です。PDE5阻害薬に分類され、性的刺激によって起こる陰茎への血流増加を助け勃起を維持しやすくする働きがあります。
ザイデナの主な特徴
ウデナフィルは韓国で開発されたED治療薬で韓国では2005年に承認されています。一方、日本国内ではED治療薬として承認されていない未承認薬です。
ウデナフィルの特徴は効果発現と作用時間のバランスにあります。服用後、血中濃度が最も高くなるまでの時間は約1〜1.5時間、半減期は約11〜13時間と報告されています。作用時間はシルデナフィルより長く、タダラフィルより短い位置づけです。
そのためバイアグラよりも作用時間に余裕を持ちたい方、シアリスほど長時間の作用は必要ない方にとって選択肢となる場合があります。
食事の影響については比較的受けにくいとされる一方で、高脂肪食や満腹時の服用では効果の発現が遅れる可能性があります。服用タイミングについては医師の指示に従うことが大切です。
主な副作用には、頭痛、顔のほてり、鼻づまり、消化不良などがあります。
持病や服用中の薬によっては使用できない場合があり、硝酸塩系薬剤との併用は他のPDE5阻害薬と同様に禁忌です。

ザイデナは日本国内では未承認薬です。入手にあたってはオンライン診療などを通じた適切な処方が重要です。自分の体質・健康状態に合う薬かどうかは、医師に相談して判断しましょう。
下記の情報を参考に記述しています。
- PubMed Central(PMID: 23554845) Udenafil: efficacy and tolerability in the management of erectile dysfunction
- PubMed Central(PMID: 24868160) Udenafil for the treatment of erectile dysfunction
ステンドラ・ザイデナとバイアグラ・レビトラ・シアリスの違い
主なED治療薬3種と今回メインで解説しているステンドラ・ザイデナの特徴を比較表で確認してみましょう。

国内で承認されているED治療薬のシルデナフィル(先発薬名:バイアグラ)・バルデナフィル(先発薬名:レビトラ)・タダラフィル(先発薬名:シアリス)の3種類と、海外で使用されていますが国内で未承認薬にあたるアバナフィル(先発薬名:ステンドラ)・ウデナフィル(先発薬名:ザイデナ)の2種はそれぞれ特徴が異なります。
シルデナフィル(バイアグラ)
服用後約30〜60分で効果が現れ、作用時間は約4〜6時間です。世界で最も使用実績が豊富なED治療薬の一つですが、高脂肪食の影響を受けやすく食後では効果の発現が遅れることがあります。そのため空腹時の服用が推奨されることがあります。
バルデナフィル(レビトラ)
服用後約15~30分で効果が現れやすく、作用時間は約5~8時間です。比較的即効性が期待できますが、バイアグラ同様高脂肪食では薬の吸収が遅れる場合があります。
現在、日本では先発薬レビトラは販売中止となっており、ジェネリック(後発医薬品)が処方されています。
タダラフィル(シアリス)
服用後約1~3時間で効果が現れ、作用は最大36時間程度持続するとされています。食事の影響を比較的受けにくく、性行為のタイミングを細かく気にせず使用しやすいことが特徴です。
アバナフィル(ステンドラ)
比較的早く効果が現れやすく、PDE5への選択性が高いことが特徴です。視覚系副作用が比較的少ない可能性が報告されていますが、日本国内では未承認薬です。詳しい特徴は前章をご覧ください。
ウデナフィル(ザイデナ)
作用時間と効果発現のバランスが特徴とされるPDE5阻害薬です。シルデナフィルより作用時間が長く、タダラフィルより短い位置づけとされます。日本国内では未承認薬であり、詳しい特徴は前章をご覧ください。
生活スタイル別の選び方の考え方
ED治療薬は、効果の強さだけでなく効果が現れるまでの時間や作用時間、食事の影響などの特徴が異なります。そのため、自分の生活スタイルや使用する場面に合わせて選ぶことが大切です。
性行為の予定に合わせて服用しやすい方には、シルデナフィルやバルデナフィル、アバナフィルなど、比較的早く効果が現れやすい薬剤が選択肢となる場合があります。
性行為のタイミングを細かく決めにくい方には、作用時間が長いタダラフィルが選択肢の一つです。服用後も長時間効果が持続するため、時間に余裕を持って使用しやすい特徴があります。
作用時間と即効性のバランスを重視したい方には、ウデナフィルが選択肢となる場合があります。
また、食事のタイミングをあまり気にせず服用したい方には、タダラフィルのように食事の影響を比較的受けにくい薬剤が選択肢となります。
どの薬剤が適しているかは、生活スタイルだけでなく、持病や服用中の薬、体質によっても異なります。自己判断で薬を選ぶのではなく、医師と相談しながら自分に合ったED治療薬を選ぶことが大切です。
オンライン診療でED治療薬を処方してもらう際の注意点
オンライン診療の流れと安全な利用方法
ステンドラ・ザイデナ・バイアグラなどのED治療薬は、いずれも医師の診察・処方が必要な医療用医薬品です。薬局やドラッグストアで市販されている薬ではありません。
近年ではオンライン診療に対応するクリニックが増え、自宅にいながら診察を受けられるようになりました。診察はビデオ通話や電話などで行われ、処方された薬は自宅へ配送されるのが一般的です。
オンライン診療を利用する際は次の点に注意しましょう。
- 医師が診察を行う医療機関を利用する
- 持病や服用中の薬を正確に伝える
- 硝酸薬や一酸化窒素(NO)供与薬を使用している場合は必ず申告する
- 個人輸入やフリマ・オークションサイトで購入しない
- 医師の診察を伴わず医薬品を販売しているサイトは利用しない
個人輸入したED治療薬には、偽造品や品質が保証されていない製品が含まれる可能性があります。安全に治療を受けるためにも必ず医療機関で処方を受けましょう。
受診前に準備しておきたいこと
診察をスムーズに進めるために、以下の内容を事前に確認しておくと安心です。
- 現在服用している薬の名前(お薬手帳があると便利)
- ED治療薬を使用したことがある場合は、その効果や副作用
- 高血圧、糖尿病、心疾患、前立腺疾患などの既往歴
- 薬や食品のアレルギーの有無
これらの情報を事前に整理しておくことで、医師が一人ひとりに適した治療薬を選びやすくなります。
よくある質問
ステンドラやザイデナは日本で処方できますか?
未承認薬ですが、自由診療で取り扱う医療機関があります。
当クリニックではお取扱いがございますので、ご希望でしたらお気軽にご相談ください。
未承認薬は危険ですか?
海外で承認され使われている薬剤もありますが、日本では有効性・安全性の評価を経ている医薬品ではありません。使用する場合は、医師から十分な説明を受けたうえで処方を受けることが重要です。
当クリニックで取り扱っているザイデナやステンドラは、厚生労働省の定める基準に沿って海外の正規ルートから輸入したジェネリック医薬品を取り扱っており、品質面でも安心してご利用いただけます。
ステンドラやザイデナは保険適用ですか?
日本では未承認薬のため保険適用ではありません。
まとめ
ステンドラ(アバナフィル)とザイデナ(ウデナフィル)は、日本では未承認薬ですが、それぞれ異なる特徴をもつPDE5阻害薬です。
ステンドラは比較的早く効果が現れやすく、PDE5への選択性が高い(勃起に必要な酵素だけを狙って働きやすい)ことから視覚系副作用が比較的少ない可能性が報告されています。
一方、ザイデナはシルデナフィルより作用時間が長く、タダラフィルより短いという特徴があり、作用時間と使いやすさのバランスを重視したい方の選択肢となる場合があります。
ED治療薬には、それぞれ効果が現れるまでの時間や作用時間、食事の影響、副作用の傾向などに違いがあります。そのため、どの薬が一番良いというものではなく、生活スタイルや体質、持病、服用中の薬などを考慮して、自分に合った薬を選ぶことが大切です。
現在では、ED治療薬はオンライン診療でも医師の診察を受けたうえで処方を受けることができます。気になる症状がある場合は一人で悩まずまずは相談してみましょう。




