バイアグラ・シアリスの不妊治療保険適用条件

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これまでED治療薬はすべて保険適用外で、かかる費用は患者様の10割負担でしたが、昨年の4月(2022年4月1日)より中央社会保険医療協議会(中医協)総会で保険が適用されることになりました。
しかし、保険適用の背景には他の処方薬とは異なる、保険適用の「条件」が必要となります。

7つの保険適用条件

ED治療薬では、バイアグラとシアリスが保険適用の対象になりましたが、実際にバイアグラとシアリスを保険適用で処方してもらうには、7つの条件を全て満たさなければいけません。
また、バイアグラ、シアリス全ての処方が保険適用になるわけではありません、注意ください。
以下より7つの条件を確認しましょう。

健康保険適用条件

  • 処方を行う医師は、泌尿器科で5年以上の経験が必要。
  • 他の医療機関において不妊症診療が行われている患者に対し、紹介を受けて処方する場合は治療に関する情報を共有すること。
  • EDガイドラインに従い、勃起不全と診断された患者のみが処方できる。
  • 処方される患者又はそのパートナーのいずれかが、投与日から遡って6ヶ月以内に、一般不妊治療又は生殖補助医療に係る保険診療を受診していること。
  • 1回の診療で処方できる数はタイミング法における1周期分に限り、かつ、4錠以下。
  • 繰り返し処方する場合は、処方の継続期間は6ヶ月間を目安とすること。6か月を超えて投与を継続する場合は、継続の必要性を改めて検討し、原則として初回投与から1年以内とする。
  • 保険診療において処方する場合、処方箋の備考欄に保険診療である旨を記載すること。

不妊治療目的の場合のみ保険が適用される内容になっています。
男性又は、そのパートナーである方が、一般不妊治療管理料または、生殖補助医療管理料を保険診療で受診していないと対象になりません。
これから不妊治療を始めるからといって、すぐに保険適用された状態でバイアグラやシアリスの処方を受けることはできません。
つまり「誰でもバイアグラとシアリスを保険適用で処方する」わけではないということ。
あくまで、少子化対策を目的とした前提があるため、不妊治療を目的とした条件が用意されているのでしょう。

保険適用のED治療薬とは?

健康保険適用が決定されたのは、ED治療薬の中でもバイアグラとシアリスのみです。
「レビトラはなぜ保険対象にならないの?」という反響が多いようですが、レビトラは2021年10月に販売が中止されています。
理由は、安定供給の目処が立たないことから正式に販売中止が決定しています。
これが保険適用の対象薬品にならなかった原因と言えるでしょう。
今後も引き続きレビトラの処方を受ける際は、保険適用外となります。

保険適用になった6成分16品目一覧

ED治療薬
  • バイアグラ錠25mg
  • バイアグラ錠50mg
  • バイアグラODフィルム25mg
  • バイアグラODフィルム50mg
  • シアリス錠5mg
  • シアリス錠10mg
  • シアリス錠20mg
皮下注射
  • レコベル皮下注12μgペン
  • レコベル皮下注36μgペン
  • レコベル皮下注72μgペン
  • ガニレスト皮下注0.25㎎シリンジ
  • セトロタイド注射用0.25mg
混合性ED
  • ルテウム腟用坐剤400mg
  • ウトロゲスタン腟用カプセル200mg
  • ルティナス腟錠100mg
  • ワンクリノン腟用ゲル90mg

不妊治療を行っていない場合

不妊治療を行っていない方は、当然ですが保険適用条件を満たしていないので保険は適用はされません。
保険適用外でED治療薬を入手することになります。
保険適用が該当されない方は、ジュネリック医薬品で安価に購入することができます。

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不妊治療の対象年齢

治療開始の時点で女性が43歳未満であることです。
保険が適用される回数は、女性が40歳未満の場合は子ども一人に対して最大6回まで、40歳~43歳未満の場合は最大3回までとなっています。

保険適用となる不妊治療

下記の不妊治療を受診されている患者様は、ED治療薬の保険が適用されます。

採卵卵巣から卵子を体外に取り出す

細い針を腟から刺し、排卵前の卵胞から卵胞液とともに卵子を吸引し、回収します。

顕微授精体外受精のうち、人工的に注射針などを使って卵子に精子を注入し授精させる

細いガラス針の先端に1個の精子を入れて卵子に顕微鏡で確認しながら直接注入する方法です。

体外受精精子や卵子を採取し授精させたあと体内に戻す

膣から針を刺して【卵巣から卵子を取り出す】→【卵子と精子を体外受精】→【受精卵を妊娠しやすい時期に子宮に戻す】治療法です。

人工授精精液を注入器で直接子宮に注入し、妊娠を図る

過程が自然妊娠と全く同じように妊娠するために医師が子宮内に精子を注入する方法です。

精巣内精子採取精巣から精子を体外に取り出す

射精した精液中に精子を認めない無精子症の場合に、精巣の組織から直接、精子を採取する方法です。

胚培養体外受精・顕微授精で授精後の胚を培養液の中で培養させる

体外に取り出した自然受精の難しい精子と卵子を培養し、胚に育てます。

胚移植2~3日培養した胚(受精卵)を子宮に戻すこと

1~2個の8細胞期胚を細くやわらかい子宮内移植カテーテル内に少量の培養液と伴に胚を吸引、超音波で経過観察後、子宮内膜へ戻す方法です。

胚凍結保存 体外受精・顕微授精で授精した受精卵を液体窒素で凍結させる

受精卵を特殊な溶液に浸した後、ストローに入れた受精卵を-196℃という超低温の液体窒素中で凍結し、保存する方法です。

まとめ

ED治療薬の保険適用は、今後の動向にも注目です。

EDは男性にとって深刻な疾患でありますが、保険の適用にはまだハードルが高いことでしょう。

当院、前川クリニックではそんな患者様にも、安価で簡単に処方できるようED治療薬は全てジェネリック薬で処方しております。
また、当院は「オンライン専門外来」となります。
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