アフターピルの最終手段となるウリプリスタル酢酸エステル含有のエラ(エラワン)。
有効時間は120時間(5日)でアフターピルの中で最長となり、この5日間を超過してしまうと
緊急避妊薬による手段がなくなります。
エラ(エラワン)は日本で承認されていませんが、処方することが可能です。
当院前川クリニックでは、エラを取り扱っております。
120時間タイプ・エラ(エラワン)とは
エラ(エラワン)は緊急避妊薬の一種で、性行為後120時間以内に服用することで妊娠を回避する効果があります。
有効成分は選択的プロゲステロン受容体であるウリプリスタル酢酸エステルです。
日本国内では未承認ですが、アメリカやヨーロッパ各国をはじめ、ellaやella oneなどの名称で承認されており、緊急避妊薬の選択肢の1つとして世界中で使用されています。
次世代の緊急避妊薬が登場した背景
2009年5月15日、欧州委員会(EMA)はellaOneを欧州全域での販売を承認しました。
もう一つのアフターピル・ノルレボの開発も行った経歴があるフランスのHRA> Pharma社がellaOneの製造販売元となっています。
そして米国食品医薬品局(FDA)は2010年8月13日にアメリカでの使用を承認、ワトソンファーマシューティカルズが同年12月1日にアメリカの各薬局などでellaを販売開始すると発表しました。
日本ではエラの有効成分・ウリプリスタル酢酸エステルは、あすか製薬が子宮筋腫治療薬として承認を申請していましたが、2021年9月27日に申請を取り下げることになりました。
現時点でそういった背景もあり国内ではエラの成分自体、未承認となっています。
エラ(エラワン)の見た目
エラ [ella 30mg] | |
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見た目 | 特徴 |
直径:約10.8mm
両面に「ella」の文字刻印 |
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製造・販売 | |
Abdi Ibrahim(アブディ・イブラヒム社) | |
剤形・色調 | |
金色のフィルムコーティング錠・盾形 | |
添加物 | |
乳糖水和物、ポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム |
当サイトで取り扱っているエラは、トルコの製薬会社であるAbdi Ibrahim(アブディ・イブラヒム)社が製造販売しているものです。
当クリニック取り扱いのアフターピル比較
当クリニックでは、ノルレボジェネリック(レボノルゲストレル錠)とエラを取り扱っています。
ノルレボジェネリックとエラ(エラワン)の特徴や効果、副作用などがまとめられています。
これを参考にして、自分に合った緊急避妊薬を選択しましょう。
レボノルゲストル錠のみのお取扱いとなりますのでご了承ください。
ノルレボジェネリック | エラ(エラワン) | |
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見た目 | ||
レボノルゲストレル1.5mg | 成分 | ウリプリスタル酢酸エステル30mg |
72時間以内 | 効果時間 | 120時間以内 |
25以上 | 効果減BMI | 30以上 |
承認済 | 国内承認 | 未承認 |
¥8,000~¥20,000 | 相場 | ¥18,000~¥23,000 |
・日本で承認されているため、国内製造/流通している
・先発薬でなければ比較的入手しやすい値段 |
特徴 |
・日本未承認のため海外製のみ
・次世代の新しいアフターピル、海外では主流の国も ・比較的価格高め |
エラ(エラワン)の要点をまとめています。 下のリンクから詳細をご覧ください。
取扱い製造販売メーカー |
ella 30mg
Abdi Ibrahim(アブディ・イブラヒム社) |
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その他の海外名 | EllaOne, Esmya, Fibristal | |
服用方法 | 避妊失敗の性行為後、水またはぬるま湯で1錠服用 | |
効果 |
▶ 排卵の抑制をする
▶ 子宮内膜の増殖を防ぐ 発揮時間:2~3時間後 持続時間:5~7日間 ※服用後 |
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作用機序 |
1. 視床下部へのnegative-feedback作用(対象のホルモンの作用を不活性化し抑制すること)によるLH(黄体形成ホルモン)分泌の抑制
2. 子宮内膜に対する作用 3. 子宮頸管粘液の性状を変化させる |
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注意点 | 副作用 | 服用できない人・薬 |
・不正出血、消退出血
・頭痛 ・腹痛 ・吐き気、嘔吐 ・悪心、倦怠感 |
・過敏症(アレルギー)の方
・既に妊娠している ・重篤な肝障害 併用禁忌薬の該当なし 併用注意薬あり |
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海外輸入の危険性 |
国内未承認のアフターピル・医薬品の入手方法は2種類のみ →
・クリニックの医師が輸入・個人輸入
●副作用被害の制度が適用されない ●悪徳業者から買えば届かないリスク ●偽造薬の可能性がある |
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入手方法 | 医療機関(産婦人科等)、クリニック対面診療、オンライン診療、個人輸入※注意 |
エラ(エラワン)の効果・特徴
大きな特徴としてエラ(ウリプリスタル酢酸エステル30mg/1錠)は有効時間120時間以内に1錠服用します。
タイムリミット(効果時間)は120時間です。
服用するまでの経過時間が短いほど、高い避妊率で妊娠を回避できます。
120時間超過後の避妊率が著しく低下する点は、レボノルゲストレル同様です。
72時間タイプのレボノルゲストレル
ウリプリスタル酢酸エステルの効果
エラの有効成分は「ウリプリスタル酢酸エステル」で、選択的プロゲステロン受容体修飾薬に分類される、黄体ホルモンに対して作用する次世代のアフターピルです。
ウリプリスタル酢酸エステルの効果は、「受精卵を作らせない」「受精卵を子宮内膜で着床させない」「精子の侵入を阻害」この3つの働きによって妊娠回避を行います。
受精卵を作らせない
有効成分であるウリプリスタル酢酸エステルは黄体ホルモンに対して作用するため排卵を阻害または遅らせることができます。
排卵日付近の性行為で避妊できなかった場合でも、受精卵を作らせないように作用します。
エラの適切な服用で、排卵日前後に関係なく、高確率で妊娠を回避させます。
子宮内膜の増殖を防ぐ
エラの有効成分が持つ作用がプロゲステロン受容体に結合することで、子宮内膜の増殖を防ぎ、着床を妨げます。
性行為後に受精卵となってしまっても、この働きにより妊娠を回避します。
精子の侵入を阻止
エラの有効成分の作用により、子宮頸管の粘膜が変化することで子宮に精子や細菌が侵入するのを阻止します。
ウリプリスタル酢酸エステルの効果持続時間と発揮時間
エラは服用して1時間~遅くても3時間後に血中濃度が高まり薬の効果があらわれます。
そのためウリプリスタル酢酸エステルとしてアフターピルを服用、2時間以内に嘔吐してしまった場合、成分を十分に吸収できておらず失敗してしまう可能性があります。
エラは服用後、5日~1週間程度は効果が持続することがあります。その間、排卵が抑制されることで妊娠を回避します。
作用機序
- 視床下部へのnegative-feedback作用(対象のホルモンの作用を不活性化し抑制すること)によるLH(黄体形成ホルモン)分泌の抑制
- 子宮内膜に対する作用
- 子宮頸管粘液の性状を変化させる
このうち、1については、排卵前に投与した場合は、LHサージ(排卵前に卵胞を育てるためのホルモンが一時的に多量に分泌されること)を抑制し、排卵が抑制されること。
ウリプリスタル酢酸エステル(UPA)は、LHサージが始まった後に投与されても適度な効果を維持し、現時点で79%の周期で排卵を遅らせますが、レボノルゲストレルは排卵を 14% だけ遅らせます (プラセボは 10%)。
LH(黄体ホルモン)がピークに達すると、UPAは排卵に影響しなくなります。
LHサージの開始前にUPAを投与すると、100%の周期で卵胞破裂が遅延または抑制されます。
UPAは、性交後120時間まで使用できますが、性交後できるだけ早く服用する必要があります。
(女性がまだ排卵していない場合、EC(緊急避妊薬)の使用が遅れるほど、排卵が近づく可能性が高くなるからです。)
- 1.退縮する
- 2.黄体化非破裂卵胞となる
- 3.予定日より遅延して排卵が生じる
- 4.排卵、黄体化せずに月経が生じる時期まで卵胞が発育し続ける
これらのいずれかの経過を辿ると考えられます。
エラ(エラワン)の副作用と注意点
ウリプリスタル酢酸エステルの副作用
本剤投与後に、不正出血や妊娠初期の出血を月経と区別できない場合もあることから、月経周期を考慮し、適切な時期に再受診から指導を受けてください。
また、必ず妊娠検査薬でご確認を行いましょう。
副作用の種類と発生率について
副作用症状が出た時の注意点
- 嘔吐
ノルレボジェネリック服用後2時間以内に嘔吐してしまったら、同量を再服用してください - アルコール
ノルレボジェネリック服用前後の注意点として、飲酒は控えてください。
アルコールを摂取した場合、強い副作用が現れる可能性があり、成分が余分に排出され、避妊の効果を得られなくなる可能性があります。
副作用を軽減するための対策
ウリプリスタル酢酸エステルが服用できない人と併用注意薬
ウリプリスタル酢酸エステルが有効成分のエラは過敏症(アレルギー)、既に妊娠している方、重篤な腎・肝障害の方、授乳婦、小児、高齢者は服用できません。
その他にも既往歴によって服用に注意しなくてはいけない人がいます。
該当される併用注意薬を処方されている・服用している場合、併用禁忌薬や適さない方のように、必ずしもエラを服用ができないわけではありません。
しかしなかには、アフターピルの効果を減弱させたり、予期せぬ副作用を引き起こす可能性があるため、医師への相談が必要です。
ご自分が該当する項目はないか、よく把握・理解したうえでアフターピルを検討しましょう。
アフターピルが服用出来ない人・飲みあわせの悪い併用注意薬
未承認のエラとジェネリックについて
2023年時点でウリプリスタル酢酸エステル含有のアフターピルは国内の承認を受けていません。
もちろん認可を受けていないため、ジェネリック医薬品として日本で生産されていない緊急避妊薬です。
国内未承認薬の危険性
前述の通り、日本でエラを入手するには一般的には取り扱いのあるクリニックや病院での処方、また個人輸入の方法があります。
処方をしてもらう場合は、取り扱っている医師が厚生労働省地方厚生局の輸入許可を得て、輸入する手続きが必要となります。
薬監証明を取得せずに国内未承認の薬を輸入し処方することや、薬監証明を申請していない医師が国内未承認の医薬品を処方することは違法行為となります。
もう一つの手段である個人輸入は価格が手頃で、病院へ行かずに手続きの煩わしさもなく入手できるため、この方法を選択する方も少なくありません。
個人輸入で手に入れたアフターピルのリスクは以下の通りです。
- 医薬品副作用被害救済制度が適用されず、自己責任の服用
- 悪徳業者の場合、商品が届かないこともある
- 偽造されたアフターピルの可能性もあるため避妊効果の保証がない
個人輸入によって市場に出回っている海外製の医薬品・アフターピルは約4割が偽造品である可能性が高いとされています。
偽造品のアフターピルは、有効成分の正確な配合が保証されていない場合があります。
適切な避妊効果を得られないだけでなく、健康への悪影響や予期せぬ副作用のリスクが増大します。
個人輸入の危険性に関して下記の記事で詳しく解説しています。
通販(楽天・Amazon)で購入できる?
個人輸入のリスク
海外製アフターピル・エラを安全に入手するには、病院やクリニックで処方を受けることを強く推奨されます。
リスクをできるだけ無くせるように医師の指導のもとで適切な指示、処方を受けることで自身の健康を守ることができます。
オンライン診療の処方について
様々な危険性の観点からも、当院ではアフターピルの入手を個人輸入ではなく安全性の高いオンライン診療又は対面受診を推奨します。
プライバシーの面で不安な方も、オンライン診療であれば気軽にご相談も可能です。
前川クリニックLINEオンライン診療とは
LINEオンライン診療
前川クリニックのアフターピル処方
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アフターピル即日発送
安心安全の正規品を即日発送、 最短で当日に到着。※地域別
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24時間年中対応
土日・祝日も含め、緊急時にいつでも処方できるような体制。
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オンラインで最短受診
プライバシーの確保、LINEで簡単に受診可能。
かんたん問診
よくある質問
エラとノルレボは大まかにどんな違いがありますか?
エラとノルレボ、2種類のアフターピルの大きな違いは下記となります。
- 含まれている有効成分
- 避妊有効時間の長さ→エラは性交後120時間以内まで有効
- 有効とされるBMI値→エラはBMI30以上でも服用可能
- 避妊成功率の違い
ノルレボとエラ(エラワン)の比較表
120時間を超えてもエラは使用できますか?
内服は可能ですが、120時間を超えれば高い避妊効果が期待できず、妊娠してしまう可能性が高まります。
必ず医療機関にご相談ください。
もちろんノルレボ(レボノルゲストレル)と比較すれば120時間経過後の避妊効果はあるとされていますが、避妊成功の確率はどんどん低下してしまうためできるだけ早く服用しましょう。
エラを服用後、授乳はできますか?
授乳中のエラの有効成分ウリプリスタル酢酸エステルの安全性は明らかにされていません。母乳に成分移行の可能性を考慮して1週間は授乳を控えることが推奨されます。
授乳中の方であれば、医療機関にて相談ください。
エラはなぜノルレボより値段が高いのですか?
エラは日本では製造・承認されておらずジェネリック薬の取り扱いがありません。そのため、処方しているクリニックや医療機関は海外から輸入しているものになります。
国内において入手先が限定されているためノルレボに比べお値段が高く設定されているところがほとんどです。
エラの処方は保険が適用されますか?
アフターピル処方で保険の適用はできません。